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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

新必殺仕事人 第48話「主水倹約する」

脚本:仁多雪郎 監督:黒田義之 ゲスト:亀石征一郎

不況の江戸。各国から貧しさを逃れて江戸へ逃げ込む農民が後を絶たない中、南町奉行所与力・教堂六揮(亀石征一郎)は貧しい農民を自分の屋敷に住まわせることで衣食住を与えていた。ある晩、農民たちを連れて歩く教堂の手下を見かけた主水(藤田まこと)は協力し、必死になって自分を売り込み。筆頭同心・田中(山内としお)からも羨ましがられ、いよいよ出世が見えてきたか?

一方、花見の席で食べ物を盗んだマン(清水まゆみ)の娘だが、そのことから足が付き一家全員教堂たちの手下に捕らえられてしまう。不況故蒲鉾はたくあん、酒は水で花見を楽しむ庶民の辛さを説いて縄を解くことを求めるおりく(山田五十鈴)であったが、教堂は今の不況下における農民たちの辛さを熱弁。「俺に任せてくれんか」と強引に農民親子を連れて行く。その姿に何か匂う おりく 。

おりく の依頼で加代(鮎川いずみ)と秀(三田村邦彦)が教堂を調べるも手がかり無し。しかし、教堂の屋敷では農民たちに激しい拷問が。教堂は捕えてきた農民たちを夫は材木置場、妻は夜鷹、娘は岡場所とそれぞれ売り払い、得ていた利益を老中・水野へ献金し出世を図っていたのだ。

マンと精吉(寺下貞信)は、過酷な日々から抜け出すために月日が来たら一緒に逃げ出そう、と脱出計画を練っていたが、娘の寝言から計画日が漏れ待ち伏せされて惨殺。精吉から事前に仕事料を受け取っていた おりく。教堂一派を仕事に掛けることに。

誰がどう見ても悪事に繋がっていくとしか思えない教堂の行動と、それを追いかけていく主水たち。農民たちの辛さが滲み出る。

亀石征一郎の濃厚なベッドシーン有。言葉責め付。『必殺仕事人』の「仕事人が可愛い女を殺せるか?」でもそうだし、『斬り捨て御免!』の第2シリーズでも濃厚なベッドシーンを披露*1していたのを覚えている。この頃は中尾彬を目指していたのだろうか?

殺しのシーンでは、主水が最初に教堂と関係のある商人3人を手際良く仕置。その後の秀、勇次の殺しも手馴れたもの。秀の殺しがカッコイイ。トリは おりく 。豪雷の中バチで教堂を仕置。山田五十鈴vs亀石征一郎富嶽百景殺し旅以来かな。

ラストのせんりつコントでは、教堂から「お世話になっている」と届いた鯛を食べる主水。自分たちが殺した相手からの贈り物だけに箸を付ける主水の表情は複雑。

*1:この時はベッドシーンの最中に長門勇に槍で突き殺されていたが。