南フランス。武器商人マルコム・ハーストの遺した時価数十億と言われる天使の名画ばかりを集めた「エンゼルコレクション」を狙ってルパンは屋敷へと忍び込むが、そこで一人の少女・フローラと出会う。監禁されていたフローラはようやく自由を得ることが出来、田舎町で強盗を行うも世界中の銀行でアイドルしてるルパンにとっちゃ逆効果。それでも、フローラの喜ぶ顔が見れたルパンは満更でもない様子。
約束の3日間が過ぎ、フローラをハーストの密輸船へ送り返すもこれが逆効果。フローラの命があと1日と知ったルパンは船へ乗り込むが、フローラはルパンを庇い義理の母親が撃った拳銃で撃たれ死亡。その母も炎に焼かれ組織は壊滅。エンゼルコレクションに囲まれたフローラは天国へと旅立って行った。
南斗人間砲弾で屋敷への侵入を試みるルパン。他にやり方は幾らでもあろうに。ルパンと次元のやりとりを聞いていると、どうやら次元が発案したらしい。フローラを連れ帰ってしまったルパン。次元や不二子にはロリコンだの「小娘を相手にするようじゃ終わり」だのボロクソに言われ、フローラを恐がらせて退散させようとしても逆効果と散々な有様。プロヴァンス地方での「強盗ごっこ」も、現地の警察官までもが記念撮影をせがむなどルパンは最早犯罪者のカリスマ。その間にも、フローラとの絆がじょじょに深まっていくのが心温まる。それゆえに、ルパンを庇うフローラの最期は非常に切ない。
なお、この話の中で銭形警部の月給が338,363円であることが判明する。
原作
「地獄志願」
おたから
エンゼルコレクション(天使の絵画)
登場人物
フローラ(玉川砂記子)
武器商人マルコム・ハーストの一人娘。義理の母親によりハーストの屋敷に半ば監禁状態であったところをルパンが発見。ルパンと共に束の間の自由を得る。「3日経てばエンゼルコレクションの在り処を教えてあげる」とルパンとの生活を楽しむのだが、不治の病に侵されており彼女自身が後3日の命であった。そうとは知らないルパンはフローラをハーストの密輸船に送り返してしまう。ルパンと共に脱出の最中、母親が撃った銃弾からルパンを庇い死亡。
ペンダントがフローラの体温を感じなくなったとき、ハーストの屋敷にある地獄絵が溶け出しエンゼルコレクションが現れる仕組みとなっていた。
ハーストの妻(弥永和子)
ハーストの16番目の妻。しかしハーストとの間に愛は無く、ハーストの遺した時価数十億のエンゼルコレクションを手に入れるためだけに妻となった女である。もちろんフローラに対しても義理とはいえ母親としての感情は全く無く「エンゼルコレクションの在り処を知る少女」という対象でしかない。
彼女がエンゼルコレクションの在り処を知らなかったのも、強欲な女に対してハーストが警戒をしていたからであろう。密輸団を懐柔し、更にはフローラの命を奪うことさえもやぶさかではない態度を取るが、密輸船炎上の際の炎に巻かれ死亡する。
マルコム・ハースト
地中海一帯を根城にする大貿易商だったが一ヶ月前に死亡。裏では武器商人として暗躍したブラックマーケットの大ボスだった。一人娘のフローラを溺愛し、世界中から天使が描かれた名画を集めた「エンゼルコレクション」をフローラに送る。
セリフ
次元「これからは背中に書いとけよ。18歳未満はお断り、ってな」
五右ェ門「ヘリコプター 羽が無ければ タダの鉄くず ……字余り」
ルパン「天使たちはな、天国へ行っちまったよ」
次回予告
「バミューダトライアングルに眠る金塊を巡って、セクシーな女海賊と争うハメになった。これも捕らわれの不二子を助けるため。きったねえ女は許せねえ。不二子待ってろ!次回「テレパシーは愛のシグナル」」
スタッフ
脚本 | 金子裕 |
---|---|
絵コンテ | 青木悠三 |
演出 | 橋本三郎 |
作画監督 | 田中平八郎 |
原画 | アリプロダクション/道下有希子/斉藤真理子/松本小百合 |
動画 | 児玉八重子/辻邦明/宮下力/飯田和憲/高奥誠也/平石素子 |
色指定 | 伊藤純子 |
彩色 | いそざきあきひこ/住友初枝/萬燈弘子/中島千代子 |
背景 | 石垣プロダクション/廣瀬義憲/袮津貴美子/渋谷幸弘/松岡聡 |
撮影 | 小林健一/関村真平/八木守行/野村隆/金井弘 |
連載 | パワァ・コミックス(双葉社刊) |
OPテーマ | 「セクシー・アドベンチャ」作詞:宮原芽映/作・編曲:大野雄二/歌:中村祐介 バップレコード |
EDテーマ | 「フェアリー・ナイト」作詞:宮原芽映/作・編曲:大野雄二/歌:ソニア・ローザ バップレコード |
選曲 | 合田豊 |
音響効果 | 宮田音響 |
録音技術 | 前田正信 |
タイトルデザイン | 高具秀雄/田上淑子 |
制作進行 | 水沼健二 |
録音 | 東北新社 |
現像所 | 東京現像所 |
制作 | よみうりテレビ/東京ムービー新社 |