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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

ルパン三世PARTIII 第21話「さらば黄金伝説」

脚本:大久保昌一良 絵コンテ:甲賀電(尾鷲英俊) 演出:荻原露光 作画監督:尾鷲英俊

日本の古都西ノ大路の四聖獣から宝玉を奪ったルパン。この宝玉が三つ集まると、伝説の「崑崙の黄金郷」への道が開けると言う。これは不二子が中国人の葉教授と一緒に持ちかけて来た仕事。やはり裏があり、早速人民工作部主任の陳妖令によって葉教授と不二子は連れ去られてしまう。この企みの背後にはシンガポール華僑の大ボス・王大全が黒幕として控えていた。王大全は宝玉を既に一つ所持しており、ラマ教総本山で最後の宝玉を奪う人民工作部だが、三つの宝玉が集まったところをルパンは上手く横取り。葉教授も奪還し、古文書に書かれるゴビ砂漠「崑崙の地」へ。黄金郷が出現し圧倒されるルパンだが、やってきた王と陳、そして葉教授の裏切りに遭い次元たちが捕らわれの身に。この三人は最初から手を組んでルパンを利用したのだが、天下を取ると言われる「崑崙の玉」を目の前に王と葉教授が醜い奪い合いを始める。陳はルパンを狙うが、どさくさに紛れ崑崙の玉が割れてしまう!神の怒りに触れた王、陳、葉の三人は水没する黄金郷に飲み込まれ死亡。「さらば黄金伝説か」

タイトルが後発の劇場版『バビロンの黄金伝説』に被っているのは偶然か。中国人の教授、目つきが隠れている(悪い)、声が八奈見乗児とトリプル役満級の胡散臭さを醸しだす葉教授。やはり腹黒かった。中国人民工作部とルパンがスケールの大きなお宝に繋がる宝玉を奪い合い、最後はお宝自体がパアで悪人は懲らしめられる、と言うテレスペ的な構成だが緊迫感はあまりなく、むしろOHプロ回特有の画面上を激しく動き回るルパンたちを楽しむ展開となっている。特に冒頭、耕運機とパトカーのカーチェイスは宮崎アニメを意識したような動きが特徴的。今回からOHプロ回の絵コンテは尾鷲自らが担当しているため、非常に肌理細やかなアクションが展開されている。葉教授役には八奈見乗児。二度目の登場で今回も悪役。陳妖令役は中庸助、王大全役にはグン・ジェム大佐であり富井副部長である加藤治。リー伍長役にはこちらも二度目、若本規夫(クレジットでは若本紀昭)が出ています。なお、今作は後期を支えるスタッフの一人、荻原露光が初参加。

ルパン三世 PARTIII Disc.5 [DVD]

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