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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

ルパン三世PARTIII 第32話「1000万ドルの鍵」

脚本:柏原寛司 絵コンテ:鍋島修 演出:荻原露光 作画監督:松原京子

コロラド州ハンバーガー一個を無銭飲食し留置場へ放り込まれたルパン。しかしそれは依頼人であるコロラドの石油王ジョン・デッカーからの依頼の信用度を測る作戦だった。デッカーの配下フォートによって脱獄を成功させデッカーとの交渉に入るルパン。デッカーの依頼は米国大統領の専用車を盗み出してもらい、1000万ドルでそれを買おうというもの。ルパンたちは早速チェイスマンハッタン銀行に保管されている大統領専用車の鍵を盗むが、峰不二子が絡み更には何者かの手によって鍵は奪われてしまう。鍵を奪った張本人はフォート。この依頼には裏があり、デッカーはローガン大統領を暗殺し自らの利権を更に拡大させたかったのだ。その為には、戦車並の装甲を持つ大統領専用車が邪魔だった。全てをルパンの仕業に見せかけようとした犯行であったが、悪事は既にお見通し。専用車で脱走を図る二人だが既に本物の専用車ではなく、やがてローガン大統領暗殺の犯人として二人は銭形により逮捕。大手柄の銭形警部。

後年のテレビスペシャルを支えるライター、柏原寛司が初めてルパン三世を執筆した作品。テレスペでは様々な物議を醸し出す柏原脚本だが、今回は非常にうまくまとまっており各キャラクターの魅力を上手く引き出しているように感じる。ただし、大統領専用車の鍵はスペアを作ることが出来ないはずなのに、不二子はどうしてそっくりな鍵を持っていたのか、など色々とツッコミどころもある事は確かなのだが。なお、今後アメリカを舞台とする作品のほとんどを、柏原が執筆していく事となる。無銭飲食や銀行強盗など派手に犯罪を重ね、最後には大統領暗殺計画のダシに使われそうになるルパンが首謀者を懲らしめるのが大まかな流れ。この辺りの構成はテレスペにもフィードバックされている感はある。また、独特のセリフ回しも早速披露されており、「高くつく女よ?私は(不二子)」「(不二子の誘いに)女の気まぐれを信用するほどウブじゃないんだよ、俺は(フォート)」など柏原節がここでも炸裂している。ジョン・デッカー役には今西正男。フォート役には池田勝

ルパン三世 PARTIII Disc.7 [DVD]

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