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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

眠狂四郎 円月殺法 第6話「仕込み傘女郎花殺生剣 −大磯の巻−」

暴れ馬に乗る少女・お花(久保田理絵)を助けた狂四郎(片岡孝夫)。茶店を営む祖父のところで一休みし、雨が降りそうなことからお花から傘を借りるも、その傘には毒の粉が仕込まれていた。この祖父こそ調所(安部徹)配下の琉球忍・十兵衛(高野真二)で、お花は金で薩摩によって雇われただけの少女。事が済んだ後に消そうとするも蔵人(伊吹吾郎)が情けをかける。

大磯の宿で狂四郎を匿う女郎・おしん永島暎子)。「親兄弟が仲良く暮らし、借金も無く、毎日の食事があれば幸せ」と極ありふれた生活を望む彼女の妹こそお花であった。二人が再会したのも束の間、お花はやはり十兵衛によって殺されてしまう。「心ならず人を不幸にする定めを背負っている」狂四郎はおしんの前で自身が背負わざるを得ない宿命を漏らす。

毒がまだ抜けぬ狂四郎。金八(火野正平)の力を借りて薩摩を欺き十兵衛以下薩摩隼人党を成敗。その知略と技の前に完敗を認めた薩摩は、改めて打倒狂四郎を声高に宣言するのだった。

幼い少女と老人による暴れ馬を使った芝居。祖父が高野真二と言う時点で胡散臭さ強烈。少女に心を許しきった狂四郎だが、借りた傘には琉球のハブから採取した毒液による粉が!意識が朦朧としている中でも、示現流の猛者を倒す狂四郎はさすが。また用済みとなったお花を殺そうとする十兵衛であったが、蔵人が薩摩武士のプライドを見せるのも粋な計らい。結局お花は殺されちゃうけど。伊吹吾郎高野真二、この二人がいるとすぐ「水戸黄門」が思い浮かぶ。

狂四郎側の知略を鵜呑みにした調所の大将。狂四郎がいまだ毒により半身麻痺と信じきったところに詰めの甘さが垣間見える。まあ、片手だけで薩摩隼人党五人を斬り殺し、最後の最後まで左手が使えることを隠し通しながら戦った狂四郎の鬼のような強さも凄いのだが。調所の大将も思わず「西国十三藩を巻き込んだ今回の策略だが……狂四郎一人によって企みは崩れるやもしれん」と危機感を露に。

大磯の宿では火野正平と三島ゆり子の漫才も楽しめるなどギャグパートも好調。なお、前話の次回予告の「幸せとは、借金も無く、親兄弟が一緒に仲良く暮らすこと」。実際に言っているのは妹ではなく姉。まあ、姉妹だから境遇は同じなんだけどね。

キャスト

眠狂四郎片岡孝夫金八:火野正平調所笑左衛門:安部徹

おしん永島暎子/十兵衛:高野真二/おりき:三島ゆり子/お花:久保田理絵/勘兵衛:伝法三千雄/岸田:中村光辰/伊藤克美/丸尾好広/平井靖/扇田喜久一/東田達夫/富盛美江子/木村茂/小島寿

海老原蔵人:伊吹吾郎

スタッフ

企画 神山安平(テレビ東京)/大塚貞夫(歌舞伎座テレビ)
プロデューサー 犬飼佳春(テレビ東京)/小久保章一郎、沢克純(歌舞伎座テレビ)
原作 柴田錬三郎眠狂四郎孤剣五十三次」より(新潮文庫版)
脚本 鈴木生朗
音楽 岩代浩一
撮影 中村富哉
美術 太田誠一
制作主任 黒田満重
照明 南所登
録音 田原重鋼
調音 本田文人
編集 河合勝巳
装飾 玉井憲一
記録 川島庸子
装置 松野喜代春
進行 大志万宗久
助監督 木下芳幸
殺陣 楠本栄一
特技 宍戸大全
ロケ協力 大覚寺
装置 新映美術工芸
床山・結髪 八木かつら
衣装 松竹衣装
小道具 高津商会
現像 東洋現像所
ナレーター 佐藤慶
制作協力 京都映画株式会社
プロデューサー 佐々木康之
監督 家喜俊彦
製作 テレビ東京歌舞伎座テレビ

次回予告

眠狂四郎を襲う薩摩隼人党の刺客。情け無用の無想正宗。汚れを知らぬこの身に賭けて、一夜の情け。狂四郎に仇討ち助成を願う一途な女。「冥途の土産に、円月殺法ご覧にいれよう」