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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

必殺仕切人 第5話「もしも鳥人間大会で優勝したら」

江戸の町では「空飛び競争」の話で持ちきり。勘平(芦屋雁之助)は三十両の賞金欲しさに、スキゾー(山本陽一)は高名な発明家・平賀源内に認めてもらうために、それぞれ目的を持って大会に挑む。老母に親孝行をしてやりたい建具職人の長次(竹村晴彦)も大会参加者の一人であった。

この大会を主催した某藩は松岡藩と確執があり、新式銃を得ることで優位に立とうとしていた。江戸家老・荻原(黒部進)は商人・利兵衛(牧冬吉)を使って大目付・山脇(山口幸生)を買収。松岡藩にスパイを送るも、消されてしまう。現場を目撃したお国(京マチ子)は、政争ゆえの惨事に目を背ける。

長次の夢に情が移るお清(西崎みどり)。そんな中、長次は揺れ落ちる葉を見て新たなアイデアを閃く。一方で、この大会をスパイ合戦に利用しようと思いつく荻原。謀略が渦巻く中で開催された大会は、長次の優勝で幕を閉じる。長次にスパイを強要させる荻原。断る長次を老母諸共新式銃試し撃ちの的にする荻原と山脇に、仕切人が制裁を下す。

必殺仕切人/必殺仕事人V [VHS]

必殺仕切人/必殺仕事人V [VHS]

「空飛び競争」なんて名前を変えているが、結局のところ「鳥人間コンテスト」である。纏や傘、風車を大きくしたような仕掛を作って賞金を狙う江戸町民たち。もちろんスキゾーだって。でもお清の心は長次に傾きかけてトホホ。

新式銃とはライフルのこと。最新鋭の武装を手にし、更に大目付を買収してライバル藩との確執に対し優位に立つ荻野、さらには長次が作った「ハンググライダー」の技術を強奪。試験飛行の際に勇次に吊り殺されるという、大掛かりな殺しの場面も見所か。ライバル藩「松岡藩」の上屋敷に掲げられている文字が行書体みたいな字体でちょっと萎え。ちゃんと手書きで書こうよ。

鳥人間」になった勇姿を老母に見せる長次。和やかなシーンに割り込む悪人たちから放たれる銃撃の音。長次親子の恨みがこもったお金は、お清が受け取りそのまま「仕切り」に。勘平、今回はギャグパートオンリー。

平賀源内が出ていることには、触れておいたほうが良いのかな。いや、触れないでおこう。主水が死んだ時代は将軍・家定の時代だし、その死を見取った勇次が出ている作品に、平賀源内が出ているはずがない……。と、そう思っておこう。

キャスト

お国:京マチ子/新吉:小野寺昭/お清:西崎みどり/日増:山本陽一荻原:黒部進/お勝:ひし美ゆり子/長次:竹村晴彦/利兵衛:牧冬吉/山脇:山口幸生

勘平:芦屋雁之助

由所:野上哲矢/原口:筑波健/おまさ:二葉弘子/職人:森川陽介/手代:井上昭/浪人:川勝誠/火消し:伊藤政治/丁稚:長池清/風車売り:橋本和博/しもた屋の女:赤川絵里/男:辻喬二郎

龍之助:高橋悦史/勇次:中条きよし

スタッフ

脚本:中原朗/監督:家喜俊彦