左目の下にある泣きボクロが色っぽい超美少女メガイノド・マリアが火星基地からタートルシップで地球へと脱走!メガノイドの風紀を取り締まるコマンダー・フランケンもマリアを追って地球へ。万丈と接触したマリアは思わせぶりな態度を取り万丈もすっかりその気に。だがマリアの想い人は別にいて……。
ギャグ編として描かれる今作。若本規夫が無名のコマンダー役として初登場。声が若い!脚本家別で言えば、星山博之がハード、吉川惣司がコメディといった感じか。見境なく美女にアタックする万丈など、これまでの硬派なイメージとは程遠い三枚目な一面を見せる。また、レイカがインターポールで使っていた「強制記憶再生機」なる珍妙な機械も登場。脳から直接記憶をモニターに映し出すという危険な代物だが、苦痛はまったく無いらしい。
今回万丈をルパンと例えるなら、フランケンは銭形警部か。執拗にマリアを追うフランケン。一方、マリアは万丈と一年前に接触しており、万丈がナンパを試みて失敗している相手の一人だが、再び万丈に接触……この目的は?ともかく相手はメガノイドだというのに、好意を持たれていると勘違いした万丈はすっかりその気。お前メガノイドは徹底的に憎んでいるんとちゃうんかと。これまでの作品からだと万丈のこの態度はぶっちゃけあり得ない。
フランケンはメガノイドのコマンダーの中でもかなりのエリートなのだが、その影には「非モテ」のコンプレックスがあった。真面目で心も優しく体も逞しかったが、何より顔が悪いため女性に恋心を抱いてもふられ続け、メガノイドとなった後は風紀委員長としてメガノイド憲法で堅く禁じられている「人を好きになる」ことを強く取り締まった結果、ドン・ザウサーからの覚えも目出度く出世街道を突き進んだ。同情の色を見せるレイカとビューティ、一方でマリアを追ってきたデスバトルとメッタンガーを相手に「マリアのため」と奮闘する万丈。
目覚めたマリア、万丈を「破嵐!」と呼ぶなど恋心は本物かと思いきや、本気の恋の相手は何とフランケン!万丈と接触した目的は、万丈にフランケンを捕まえてもらうことであり他意は無し。マリアはフランケンの誠実さと逞しさと仕事熱心さにメロメロになってしまったのだ。突然の告白にしどろもどろのフランケンだが、二人の熱々ぶりにレイカとビューティも(゚Д゚)な顔で「ごちそうさま」といった感じ*1。てな感じで、「あなたが大好き」ってフランケンに告白したマリア。そうとは知らずマリアのためとデスバトルとメッタンガーを倒した万丈だが、結果を見せ付けられてガッカリ拍子抜け。フランケンとマリアは人間の心を失っておらず人畜無害の存在と判断。二人を見逃す万丈たちであった。
人間としてのコンプレックスを完全に超越したスーパー人間であるはずのメガノイドだが、結局相手が人だろうがメガノイドだろうが恋はするし、コンプレックスは完全に解消されない存在なのだ。万丈もそんな人間くさいメガノイドに対しては鬼にはならず、救済の道を示すようだ。
セリフ
フランケン「愛とか恋なんていらない!この世の中からそんなもの無くす!絶対に無くす!そ、そのために俺、メガノイドになった。……俺だって昔、女の人を好きになったこと、あるのよ……どの女の人もカッコイイ男の人を好きになる。俺、幾度も死のうと……」
マリア「フランケン……私のフランケン……やっと私の思い通りになったわ……私が愛しているのはフランケン、あなたなのよ。誠実で、仕事熱心で強くて、私にとっては理想の男性だわ。なのにあなたは、怖い風紀委員長。うっかり好きですなんて言ったら殺されちゃうんですもの……」
万丈「日輪と愛の力を借りて、今必殺の、サン・アタック!これで最後だマリア!ダイターン・クラッシュ!」
スタッフ
脚本 | 吉川惣司 |
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絵コンテ | 藤原良二 |
演出 | 藤原良二 |
作画監督 | 加藤茂 |
作画 | 真栄城京子/矢島万里/中村志保/矢島千恵 |
美術 | メカマン |
背景 | アイ・プロ/三浦智/小板橋康恵 |
動画チェック | 柏田智子 |
仕上 | ディーン*3/谷かずみ/斉藤一枝 |
特殊効果 | 土井通明 |
タイトル | 多々良正春 |
撮影 | 旭プロダクション |
編集 | 鶴渕友彰 |
現像 | 東京現像所 |
音響監督 | 松浦典良 |
効果 | 松田昭彦 |
整音 | オーディオ・プランニングU |
録音 | 整音スタジオ |
制作進行 | 豊住政弘 |
設定制作 | 鶴見和一 |
アシスタントプロデューサー | 神田豊 |
制作 | 名古屋テレビ*4/創通エージェンシー/日本サンライズ*5 |
次回予告
大スター、ウォン・ローが作る超弩級映画とは何か?恐怖のカンフー軍団を相手に、ダイターン3の必殺技が煌く。一人の男の願いが、今消えていく。次回、無敵鋼人ダイターン3「最後のスポットライト」に、カムヒア!