今回の依頼人・伊達加奈子は突然冴羽に「自分の夫」としてテレビ番組に出て欲しいと言い出した。これをきっかけに、加奈子への求婚者の一人である風間とおるに命を狙われ始める冴羽。実は加奈子は超お嬢様だったのだ。
冴羽と加奈子が車を選ぶシーン「シャイにSexy(歌:西薗まり)」、ディスコの店内曲・不明、事件解決から借金取りに追われるオチ「LONELY LULLABY(歌:神谷明)」。
今回は神谷明と舞台活動をしていたこともある盟友・中尾隆聖がゲスト出演。中尾隆聖と言えば、神谷明が出したレコード『旅人ひとり』の作曲を手がけた(コーラスにも参加!)ことでも知られる。
いきなり借金取りにカタとしてコルトパイソンを取られてしまう冴羽。スイーパーとしてそれはアリなの?そんな時に舞い込んできた久々の依頼は、伊達加奈子と名乗る女性からの依頼。おしうりテレビのロビーで待ち合わせの予定が、そのまま一緒にテレビ出演してくれ、という無茶苦茶な内容!殺し屋が全国的に顔を知られて大丈夫なのか?こうして「加奈子の夫」としてテレビ出演を果たしたわけだが、これを見ていた香はもちろん御冠。
加奈子の正体は都内にビルをいくつも所有する伊達グループの会長だった。自分の資産目当ての求婚者が多くウンザリしており、さらにはその求婚者が次々と事故に遭うことから、冴羽を結婚相手に選び犯人を燻り出そうとしたのだ。
その犯人こそ、加奈子に付きまとっていた風間産業の御曹司・風間とおる。「資産目当ではない」と豪語し男らしさを見せようとするが、表面だけで中身がない軽薄な男で、加えて風間産業の内情は火の車であり、伊達グループの資産で風間産業の赤字を補填するつもりでいたのだ。そのため殺し屋を雇いライバルを蹴落とし、冴羽が出てきてからは海坊主にコンタクト。冴羽の始末を依頼するも卑劣なやり方に海坊主は激怒。依頼を破棄してしまう。
風間一味をパチンコ玉で撃退した冴羽。「伊達グループの資産に寄りかかりながら生きている加奈子に、本当の男は現れない」冴羽に諭された加奈子は資産全額を社会福祉団体に寄付。普通の女としての人生を歩み始めた。
依頼人と始末をする相手が共にお金持ちなためか、高級外車(「フェラーリ・テスタロッサ」「1964年式ボルボ122S」他)などが登場。作品構成にもバブル期の特色のようなものが散りばめられており、時代を感じさせる。
セリフ
海坊主「へっ、情けねえ。借金のカタに銃を取り上げられるなんざ、プロとしては失格だ」*「キャッツ・アイ」でエプロンを着て皿を磨きながら悪態をつく海坊主。
加奈子「結婚してからは一日に十回も二十回も"もっこり"してくれて、まるで"もっこり"が服を着て歩いているようなものなんです」*公共の電波でこんな事言って大丈夫なのか、この子。
香「許さーん!私に黙って結婚してたなんて!」*「うちのテレビ壊さないで」美樹のツッコミもちょっとどうかと。
冴羽「やったぁ、117回目にしてやっともっこりだ!苦節2年半長い道のりだった。くぅぅ……シティーハンターやってて良かった」*この回が通算117話であるため。
次回予告
冴羽「こ〜んなかわいい子が銃の扱いを覚えたいって?」
香「これでも愛子さん探偵なのよ?初仕事に取り掛かった途端、命を狙われ始めたんですって」
冴羽「そんな危険な仕事してるのか……」
香「それがね、家出した犬を探してんだって」
冴羽「犬?こりゃ参ったね。犬探しに銃か」
香「笑いごとじゃない!本当に命狙われてるんだってば」
冴羽「シティーハンター3『危ない探偵ごっこ!お嬢さんにパイソンを(前編)』」
香「見ないと危ないぞ?」
キャスト
冴羽獠:神谷明/槇村香:伊倉一恵/海坊主:玄田哲章/美樹:小山茉美
加奈子:岡雅子/風間:中尾隆聖/司会者:田原アルノ/アシスタント:水原リン*1/借金取り:茶風林/セールスマン:小出和明/殺し屋A:中博史/殺し屋B:坂東尚樹/殺し屋C:山崎たくみ/殺し屋D:石井浩司*2
スタッフ
脚本 | 日暮裕一 |
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絵コンテ | こだま兼嗣 |
演出 | 山口美浩 |
作画監督 | 本橋秀之 |
原画 | 佐藤敬一*3/小曽根正美/藤田栄 |
動画 | 島田悌三/四本忠司/廣田知子/松浦智美/加藤京子/IMAGE BOX/スタジオ・たくらんけ |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 大橋奈緒美 |
仕上 | エムアイ/高畑曜子/荒木桂子/佐藤美由紀/西原和美/池田誠 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/高橋智子/北川晴美/影山誠哉/飯島寿治 |
撮影 | (株)旭プロダクション/長谷川洋一/大神洋一/薮田順二/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | フィズサウンドクリエイション 松田昭彦 |
録音スタジオ | APUスタジオ |
整音 | 柴田信弘 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
現像 | 東京現像所 |
メカニカルデザイン | 小原渉平 |
文芸設定 | 稲荷昭彦 |
制作助手 | 外池葉子 |
色彩設計 | 中山しほ子 |
仕上助手 | 新垣純子 |
製作担当 | 望月真人 |
制作デスク | 池部茂 |
制作進行 | 河口佳高 |