令和2年2月23日(日)の本日、日商簿記検定3級の試験を受けてきました。
なぜ、中年のおじさんが高校生や専門学校生、または経理部配属の入社3年未満の若手社会人が受験しにくるような日商簿記3級を受験したかというと、単に僕が「ロクな資格を持っていない」から。まあ、そんなマイナスな理由や動機は放っておいて、ひとまず試験の振り返りをしていこうと思います。
2019年度 第154回 日商簿記検定試験
今回は第154回となります。
ネットで見る限りでの受験者の感想としては、簡単な部類だったようです。しかし、資格試験そのものが10年ぶりくらいの僕にとっては、緊張で頭がパニックになっていたのかとても難しく感じました。中年のおじさんなので脳の処理も遅くなっているし。
なお、試験終了後に専門学校の大原が解答速報を出しています。
www.o-hara.ac.jp
https://www.o-hara.ac.jp/best/boki/sokuhou/kaito154-3.pdf
これをもとにして、自分が解いた問題を(覚えている範囲で)振り返っていこうと思います。
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第1問(20点)
仕訳の問題。全5問。
基本中の基本が出題される。一問あたりの配点が4点と大きく、ここが満点だという確信があれば精神的に余裕ができる。
僕は一か所間違えました。
第1問-4
不用になった備品(取得原価¥660,000、減価償却累計額¥561,000、間接法で記帳)を¥3,000で売却し、売却代金は現金で受け取った。
この問題、なぜか
備品減価償却累計額 561,000 | 備品 660,000 |
現金 3,000 | 固定資産売却益 96,000 |
と仕訳してしまいました。
備品の売却の場合、貸方の額が大きかったら、借方に「固定資産売却損」の勘定科目を選んで処理するんだけど、なぜか差額を貸方の売却益として処理…。どの問題集の練習問題にもこのパターンは腐るほど出てくるのですが、僕が解いていた問題は売却益のパターンばかりだったので、それを思い込んで反射的に書き込んでしまったらしい。これで4点落としたのは大きい。
そもそも「660,000円の備品を3,000円で売ってるんだから、損してるに決まってるだろ」って感じですよね。
第2問(8点)
現金出納帳、売上帳および買掛金元帳からの出題。
今までやった問題集で、こんな問題は出てきたことがありませんでした。焦りました。
- これらの取引がどの帳簿を使用するのか選択しなさい
- 商品有高帳の記入と、純売上高、売上総利益を求めなさい
- 小口現金出納帳の記入
こういう問題が出てくるんじゃないかと予想していました。面食いました。ただ、日付ごとに冷静に仕訳をしていったら、何とか解けました。大原の解答を照らし合わせると、覚えているかぎりここは満点が取れています。
第3問(30点)
残高試算表問題。予想どおりでした。
ここでも僕はひとつミスをしています。
19日 買掛金 ¥700,000 について、電子記録債務の発生記録を行った。
という取引。なんてことのない単純な取引で、
買掛金 700,000 | 電子記録債務 700,000 |
が正しい処理なのですが、なぜか僕はこれを
買掛金 70,000 | 電子記録債務 70,000 |
と処理してしまいました。実はこの前にも
1日 商品 ¥500,000 を掛けで仕入れ、当社負担の引取運賃 ¥20,000 を現金で支払った。
という取引の、引取運賃の処理を¥20,000ではなく¥2,000で処理していたんですね。借方の仕入勘定は、きちんと520,000円で処理をしているにも関わらず。これは1日の仕訳だったので、軽い見直しをした際にすぐ修正できました。どうも僕は焦ると桁数を間違える癖があり、練習問題を解いていたときも「また間違えてる…」ということがあったんですが、本番でもそれが出てしまいました。
買掛金と電子記録債務の処理は、同じ貸方の科目同士での処理なので、金額が間違っていても借方と貸方の最終金額は合致してしまいます。僕は借方と貸方の最終金額が合致していたのを確認したので、「これで良い」と思ってしまったんでしょうね。残り時間が70分くらいで、第5問までに60分は見ておきたいと思った焦りから全体をきちんと見直さなかったことが、点を落とす結果となりました。
大原の配点からいくと、このミスにより6点減点されています。実際の配点基準がどうなっているのかは分かりませんが、電子記録債権と電子記録債務についての処理は重要だと思っていますので、ここに配点されているのは恐らく間違いないと思います。
ちなみに「貸倒損失」の勘定科目は、前日の夜にたまたま見ていたテキストに載っており正直ラッキーでした。これは第4問-1の「償却債権取立益」にも関連します。
第4問(12点)
「伝票問題じゃないのかよ」「前受利息と支払利息の問題じゃないのか」と、個人的に落胆した第4問。まさかの文章題でした。
ただ、問題をよく読んで、語群と照らし合わせると答えが見えてきます。
ここで間違えたのは、第4問-5の問題。
当期中に生じた収益合計から費用合計を差し引いて当期純利益(または当期純損失)を求める計算方法を( オ )という。
解答は「⑦損益法」です。僕は何を思ったか「③分記法」を選んでしまいました。「収益と費用」「当期純利益(または当期純損失)」って言葉が出ているので、そこから想像すれば「⑦損益法」ですよね。っていうか、次の問題で当期純利益を求める「損益計算書」を作成するだろって話です。
第5問(30点)
ここの時点でもうかなりパニックになっていました。残り時間が50分くらいだったかな。
いきなり最初の決算整理事項が訳の分からない問題文になっていて、これで相当頭が混乱しました。
どれだけ混乱していたかというと、その後の仕訳で
- 社会保険料の未払い計上なのに、なぜか借方を「その他費用」にして仕訳
- 支払利息と前払利息の借方と貸方を逆にして仕訳
こんな感じ。練習問題や模擬試験ではできていたことが、まったくできていませんでした。
何とか持ち直して、正しい仕訳を行って作成。ただ、前払利息の月数計算を間違ってしまいました。次期の8か月分だけを計算すれば良かったのに、なぜか9か月分を計算…。
1,500,000*4%*1/12=5,000 5,000*8=40,000
前払利息 40,000 | 支払利息 40,000 |
これが正しいのに、僕は12月分まで(9か月分)計算してしまって
前払利息 45,000 | 支払利息 45,000 |
で仕訳。おかげで、損益計算書の金額も間違っていることに。損益計算書の金額が間違っているということは、当期純利益も間違っているので、貸借対照表の借方貸方も間違ってくる…。この間違いが、どう響いてくるかが不安です。
自己採点結果(大原基準)
あくまで、大原の採点基準に基づいたものですが
第1問 | 16/20点 |
第2問 | 8/8点 |
第3問 | 24/30点 |
第4問 | 10/12点 |
第5問 | 24/30点 |
合計 | 82/100点 |
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一応、合格圏内でした。ただ、あくまで試験が終わったあとに僕が覚えている範囲での自己採点なので、他にもミスをして間違っている箇所があるかもしれません。例えば、貸借対照表の建物と備品の原価償却累計額に、仕訳後の額をきちんと足したか、とか。第1問の4点を落としたことと、第3問の桁数間違いがどれだけ影響あるかも心配です。
試験結果は、令和2年3月9日(月)に発表されるそうです。一発合格できていることを願いたいです。