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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

仕事をクビになったので実家に帰ろうか迷っている

仕事をクビになっていた。

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この時点でかなりヤバかったんだと思う。派遣先は「もうあいつは出勤してこないな」って判断を下したのだろう。僕は派遣社員という立場なので、こういうことがあるとすぐにクビです。だから、派遣社員は体調が悪くても出社しないといけません。絶対に休めません。風邪だろうがインフルエンザだろうがコロナだろうが、罹患しても出社している派遣社員は現実にたくさんいます。休んだらクビ切られるんだから。

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体調が悪い、優れない、というのはこの時季に往々にしてなるものなので覚悟はしていた。そういえば、去年も同じように体調が悪くて、同じように飲まず食わずになって、最終的には病院に担ぎ込まれて点滴を受けてようやく快復したっけ。3月4月に異常に体が怠くなって一切の生理現象や欲求みたいなものが無くなるんだけど、これ何なんだろ。原因も分からず、ただシーズンになったら苦しんで、苦しんで、仕事もクビになっての繰り返し。同じことの繰り返し。対策ができない。病院へ行っても具体的な対処法を教えてもらえない。こういう症状について、原因や対応策などご存じの方がいらっしゃったらコメント欄で教えてください。もう自分じゃ手に負えません。

とは言うものの、あのいかにも「派遣社員は使い捨てです」的な仕事をあと2週間続けたところでどうなんだっていう気はしていたし、そんな暇があったら早く次の仕事を見つけて次の目標に向かって歩み始めたかったから、このタイミングでクビになるのは良かったかもしれない。働きながらだと満足な就職活動はできなかったし(休みくれない)。モチベーションは既になく出社するだけで苦痛を伴う状況だったから。ただ、一緒に働いていた人たちはものすごく良い人たちで、些細なことも心配してくれたチームワークの良い職場だったから、それだけは心情的に本当に辛かった。こんなことになったから会わす顔がないけどね。

この後だけど、このまま一人暮らしを続けるか、それとも実家に帰るか。あと一年くらいはコロナウイルスの危険性があるので、ここは一旦実家に帰ってみようかというのが正直な気持ちではある。実家でしばらく充電し、来年に延期した東京オリンピックが開催される時期に、またどこかで一人で暮らす。今はそれがベストなんじゃないか。そういう気持ちになってきた。僕が住むアパートの住人もどんどん退去している。

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今から15年ほど前だろうか。僕がアルバイトをしていたスーパーによく同級生が買い物に来ていた。彼は小学校のころから「神童」と呼ばれ、小中と学年トップの成績を維持し、やがて県内有数の公立進学校へと進学していった。その後の進路は分からなかったが、恐らく東京の有名大学へ進学しただろうと思っている。その彼が、大学を卒業している年齢にも関わらず地元で生活をしている。何かしらの事情があって実家に戻ってきているのだろうか。スーパーで軽く話したりはするが、立ち入ったことは聞けなかった。僕は就職氷河期世代なので、もしや彼も新卒で仕事が決まらなかったのでは…そんなことも考えていた。

いつしか彼の姿は見えなくなり、僕もそのアルバイト先を辞めて職を転々とし始める。ある日ふと彼のことが気になりエゴサーチをしてみた。すると、某省に国家公務員として採用された彼の姿があった。今、彼は某政令指定都市で働いている。出向なのか、それとも受験をし直したのかは分からない。彼は恐らく大学を卒業後、何の気兼ねもない実家に帰ってきて国家公務員になるための試験勉強をしていたのだ。

日本社会は、学卒時に正社員の採用が決まらなかったら、その後は社会的に浮上できない(まともな正社員になれない)可能性が極めて高い。就職氷河期世代はその煽りを受け、いまだにもがいている人が少なくない。この状況を打破するためには、公務員試験に合格して採用をもぎ取るのが手っ取り早い。彼は気付いていたのだ。やはり頭がいい人間は先見の明がある。一人暮らしをしてアルバイトをしながら公務員試験の勉強をするのではなく、生活に不安がない実家に帰ってきて環境を整えた上で勉強をする。下手をしたら職歴空白おじさんや最悪ニートの可能性もあるが、それでもまだ親が現役のうちに自分の行く末を判断できる。そういうところまで考えた上で、きっと実家に帰ってきていたのだろう。

今の僕は彼のように何かの目的があって実家に戻り行動をするわけではないが、充電をするという意味で一度実家に戻り、体制を立て直してまた再出発をするというのも良いかもしれない。就職氷河期の真っただ中に実家を飛び出し、非正規雇用の職を転々とし、たくさん時間とお金を無駄遣いしてきた。心のバッテリーが空っぽになりつつあるので、ここらあたりで少しくらい充電しても良いんじゃなかろうか。

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