umikaze.blog

日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

40代就職活動の現実

今月末で派遣契約が終了するため就職活動をしている。もうすでにクビになっているので、昼間は完全に自由時間となっており求人情報を見たりなどして過ごしている。

先日応募したある企業から「面接に来ないか」という連絡があったので向かった。片道車で約2時間30分の場所で面接。どうやら一次面接の模様。

履歴書と職務経歴書はすでにお送りしているので、それをもとに面接開始。自己紹介と志望動機を伝えたあと仕事等について軽く雑談を行ったが、突然「うみかぜさんってまともな会話ができるんですね」という言葉。僕はその言葉を聞いて一瞬「ん?」と思ったのだけど、その後すぐになんとなく察しがついた。

「あぁ、この人は僕を知的障碍者か何かだと思ったのかな」

僕の経歴は、最終学歴が「中退」、職歴は勤続年数2年程度の仕事を転々としている。契約社員と派遣社員の職歴がほとんどで、更新されずに期間満了で放り出されたり、あまりに辛くて途中で辞めてしまったり、いじめられて退職したり、体調を崩して休んだらそのまま契約打ち切りを告げられたりといったものが多い。早い話が「まともな理由」で辞めている仕事はほとんどなく、書類上からは知能にハンデがある人材のように思ったのかもしれない。実際、履歴書に貼ってある顔写真もそういう顔をしているからというのもあるかもしれないが。

面接自体はまったく手ごたえなくそのまま終了した。途中で「この仕事はちょっと難しいですね」「40歳を過ぎたら即戦力ですので」とまで言われてしまったので実質その場で不合格・不採用だ。一番厳しかったのは、過去から現在に取得した資格についても「これは本当に合格したんですか?合格したから履歴書に書いているんですよね?」とまで言われる始末で、「どんだけ信用されてないんだよ」と怒りを通り越して自分自身にあきれ返るほどだった。

結局のところ、学歴と職歴はいくつになってもその人の信用を表す基準であるという忘れかけていた現実に久々に直面したひと時だった。派遣で働いていると、そのあたりについてあまり考えることなく仕事に就けてしまうので意識はしていなかったが、正社員採用の面接となるとこういう辛い現実と高い壁が待ち構えている。その感覚をすっかり忘れてしまっていた。そうだった、僕は希望する職種の正社員になれない人材だったんだ、と。

帰り道の車内。往復5時間で得られたものは現実と絶望。また、この春からも派遣社員で働くんだろうな。こうやって職を転々としながら生きていくしか、僕には道が残されていないのだろうと半ば諦めている。