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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

【現金給付】「一世帯30万円」が「一律10万円」に変わってしまった

今日の午後、Twitterを眺めていたら驚くべきニュースが視界に飛び込んできた。

www.nikkei.com

www.jiji.com

はあああ?どういうこと???

「国民の苦しみや影響を敏感に受け止めなければならない」。公明党の山口那津男代表は15日、首相に一律給付を要請した後、語気を強めて記者団にこう訴えた。
一律10万円、与党圧力に安倍首相転換 所得制限不評、危機感広がる―追加経済対策:時事ドットコム

いやいやいやいや、どういうことなの?一律10万円の給付はもちろん良いと思うし、それでカバーできる国民の数も増えるので誰も文句は言わないところだと思うのだけど、

自公の党首会談を受けた両党の幹事長、政調会長協議で、公明側は補正予算案に関して「減収世帯30万円」を「一律10万円」に変更するよう主張した。閣議決定済みの予算案の修正を与党が求めるのは極めて異例だ。
一律10万円、与党圧力に安倍首相転換 所得制限不評、危機感広がる―追加経済対策:時事ドットコム

「『減収世帯30万円』を『一律10万円』に変更する」っていうのは、必要ないんじゃないですか?減収世帯30万円は従来どおりのスケジュールで進めつつ、一律10万円は別の目的で新たに設ける。そういう話じゃないんですか?「減収世帯30万円」と「一律10万円」とでは効果が違うし、そもそもの目的も違ってくるでしょ?10万円で減収世帯をカバーできるとは到底思えないんだけど。創価学会の会員には、深刻な減収世帯など存在していないのだろうか。

確かに、「一世帯30万円」は条件が合致しない人(世帯)が多く、不公平だという不満が出てくる声も分かる。申請も複雑になると思う。でもね、「一世帯30万円」を給付する目的は、急激な収入の落ち込みにより生活を維持していくことが困難な困窮した国民を守る、いわば福祉的な給付だと思うんですよ。「一律10万円」だと、何不自由なく暮らしている5人家族の家庭に50万円、困窮単身世帯主には10万円、という給付格差まで起こってくる。何不自由なく暮らしている家庭は消費につかうだろうし経済を回す役割を担える、とは確かに思いますが、国民生活自体が先行き不透明な中でそれが最優先というのもどうなのかな。まずは国民それぞれが安心できる基盤があった上での、消費活動経済活動だと思うんです。

www.kantei.go.jp

この「生活支援臨時給付金(仮称)」の実施概要や目的は、首相官邸のページにも書いてあるとおりで、例えば

  • 3月いっぱいで雇い止めになった。
  • 4月以降、勤務シフトを急激に減らされて収入が落ち込んだ。
  • 収入補償について何も説明がないまま、会社から休んでくれと指示命令を受けた。
  • 突然クビを言い渡された。次の仕事に就く目途も立っていない。

といったような雇用弱者で、更には貯蓄がなくギリギリの生活をしている人たちを守る意味もあったと思うんです。今月上旬にこの支援策が報道発表され、申請の条件も固まり、総務省のホームページ内で概要も公開されるところまで来た。

www.soumu.go.jp

5月から給付が開始されるよう調整していくという報道もあったので、キリギリの生活をしている人にとっては「それならばもう少し辛抱しよう。4月の滞納分は、この30万円で何とかできるかもしれない」という期待があったと思うんですよ。解雇されてしまった人には失業保険があるけれども、失業保険だけでは単身者も扶養家族を抱えている人も、金額的に生活を賄えるわけではないですし、失業保険も申請してからお金が入ってくるまでに一か月かかりますし。

こういった、「働いている(た)にも関わらず切羽詰まってしまった困窮者」への福祉型給付を一つの柱としていたはずなのに、その福祉型給付を廃止して「一律10万円」に切り替えるというのは、ちょっと不思議でならないんですよね。

  • 一世帯30万円:福祉型
  • 一律10万円:消費型

現金給付案には、それぞれこういう目的があると思っていました。財源についてはさておき、目的と対象がきちんと棲み分けできているものだと思っていたのですが、それがまさかどちらかの択一になるとは思ってもみませんでした。意外でした。単身世帯主や、シングルマザー(シングルファーザー)で一人っ子の家庭なんかだと、給付金額が減ってしまいます。とにかく国民に対して迅速に給付を行うために「一律10万円」の選択をしたと思いますが、それと同時に既に困窮している(しはじめている)世帯に対しても、迅速な現金給付が別枠で必要なはずです。

今回の現金給付を「消費型」に移行してしまったことで、経済界からは給付金を狙った消費アプローチがはじまるのだろうなと思った矢先、早速に

headlines.yahoo.co.jp

こんなことを言いだす空気の読めないおじさんが出てくる始末。経済同友会の会員や理事は、こんな発言をする代表幹事を恥と思わなきゃダメですよ。まあ、元々閣議決定された「福祉型」の給付に対してだと、こんなこと言えないもんね。どういう人たちが、今回の現金給付のあり方に横槍を入れてきたか、何となく分かってしまうよこんなの。嬉しくてたまらないんだろうな。

急激な収入の落ち込みで困窮している世帯には、10万円という金額は焼け石に水だと思っています。持ちこたえられるわけがありません。そんな中、緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大するとの報道がありました。

www3.nhk.or.jp

youtu.be

期限は来月6日まで。これにより、更に困窮する世帯が出てくるでしょう。

今からでも遅くはない。「一世帯30万円」の福祉型給付と「一律10万円」の消費型給付の二段構えで、国民生活を守ってもらえるよう考え直していただきたいと切に願っています。そして、今後の中長期的な個人向け支援策をどのように考えているのか、示していただきたいと思っています。本当、国民の暮らしについて将来の見通しをどう考えているのだろうか。