シティーハンター14話「16歳結婚宣言! アイドルに熱いキッス」

「一週間以内に引退しなければ松村渚を殺害する」超人気アイドル・松村渚に届けられた脅迫状。一ヶ月前にも同じプロダクションのアイドルが脅迫を受け、最後には硫酸の被害に遭っている。指紋と筆跡から犯人は同一人物であるらしい。冴羽は、数多のファンに紛れた変質者から渚を護りきることは不可能に近いと判断。渚に護身術を教えることにする。
いつの間にか冴羽に恋をしてしまった渚。犯人が仕掛けた盗聴器の前で、冴羽が渚に甘い言葉を囁く芝居をするも、言葉通りに信じてしまった渚はコンサートで結婚宣言をしてしまう！その瞬間、最前列で警備員として潜り込んでいた変質者は逆上し渚に襲い掛かる。しかし、冴羽が送った「婚約指輪」をはめた渚の『幻の右』が犯人にクリーンヒット。事件は無事解決したのだが……

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若干16歳ながらアイドル人気の枠組みを越え、一種のカリスマ的な存在となった松村渚。コンサートに詰め掛けるファンは男女を問わず「信者」として彼女に陶酔しきっており、その中に生まれた不穏分子がアイドルヲタを通り越して狂気を帯び、「渚を永遠に自分だけのものにする」ために殺害計画を企む。熱狂的信者たちが群がる中で一人の女性をガードなんてできやしない。そこで冴羽が考え付いたのは自己防衛。渚に「パンチ」を教え込む。

渚を女として扱わず突き放し、美人マネージャーの串田にモッコリ中の冴羽に対してやきもちを焼いた渚は、いつしか冴羽に恋心を抱く。このあたりは最早お約束の展開で、ツンデレっぷりも相当なもの。自慢の脚線美で冴羽の心を惹こうとするが、16歳の色気では冴羽の心は動かないようだ。コンサート中に暴徒と化したファンから助け出したことをきっかけに、渚からの熱いキスの瞬間を写真週刊誌にスクープされてしまう冴羽。顔もバッチリ写っているけど、今後の「裏の仕事」に差し障りは無いのだろうか？

冴羽が仕組んだ、犯人を挑発するための芝居をすっかり鵜呑みにしてしまった渚。コンサートでまさかの結婚宣言に逆上した変質者は、なんと最前列の警備員として潜入していた。ナイフを持って渚に襲うが、冴羽のマグナムがナイフを粉砕する。そして怯んだ変質者の顔へ、渚の「幻の右」がヒットして犯人はノックアウト。渚が「婚約指輪」だと思っていたのは実は「メリケンサック」で、冴羽の愛の囁きも芝居だったことを知った渚。ステージ上で「結婚してくれなきゃやだ〜」と駄々をこねる渚の姿でエンド。「シティーハンター2」の第一話といい今回のお話といい、冴羽は女性アイドルに好かれ易いのだろうか？いや、相手が子供ゆえに冴羽の年上の男としての包容力に惹かれるのかもしれない。

渚役に渕崎ゆり子、プロダクションの社長である和枝役に泉晶子と『機甲界ガリアン』を彷彿とさせるキャスティングである。また、『無敵超人ザンボット3』神ファミリーの長女・神北恵子役の松尾佳子もいる。劇中、渚が歌っているとされる曲は、オープニングテーマを歌っている小比類巻かほるが熱唱する「WHAT'S GOIN' ON」。

原作

「気になるあいつ！」「恋は盲目！」

セリフ

香「彼女の目を見てごらん？あれはもうマジだよ」

渚「こうなったら私、明日のコンサートで引退宣言するわ！そして、あなたと結婚するって発表するの！」

次回予告

冴羽「俺は白馬の騎士。優子君、あなたのナイトです！なんちゃって」

香「あ〜、もう何カッコつけてんだよ。彼女遺産相続のもつれで命狙われてんだぜ？ちったぁ真面目にやれよ」

冴羽「何でも、彼女の命の恩人に瓜二つらしんだよ、俺。だったら劇的に出会いたいじゃん」

香「関係ないよ。それに、女子大の講師になるってのもちょっと飛躍してない？」

冴羽「女子大は楽しい〜」

香「そういう問題か！？」

冴羽「次回『獠が女子大講師？麗しのお嬢サマを守れ』」

香「お楽しみに！」

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キャスト

冴羽獠：神谷明／槇村香：伊倉一恵

渚：渕崎ゆり子／和枝：泉晶子／串田：松尾佳子／犯人：橋本晃一／警備員A：小出和明／警備員B：菅原正志／ファン：島沢弘隆*1、坂東耕一郎、梁田清之、伊藤竜矢、田代明、石川佳夫

スタッフ

脚本	平野靖士
絵コンテ	山崎和男*2
演出	江上潔
作画監督	神志野弘志*3
原画	小林早苗／松村靖之／只野和子*4／上杉恵美子
動画	スタジオ・ライブ／松本明子／星野紀美子／西川秀明／飯田倫也／工藤誉寿治／三浦辰夫
動画チェック	山下文広
色指定	井沢徹
仕上	スタジオ・ボギー／平松淳子／藤沢早子／工藤栄子／中根富士美
特効	千場豊（マリックス）
背景	スタジオ・イースター／矢島洋一／北川晴美／清水隆夫／南沢貞子／影山誠哉
撮影	旭プロダクション／長谷川洋一／末弘孝史／福田寛／土岐浩司
編集	鶴渕映画
タイトル	マキ・プロ
効果	松田昭彦（フィズサウンド）
整音	大城久典
音響制作	オーディオ・プランニング・ユー
録音スタジオ	A・P・Uスタジオ
現像	東京現像所
設定	山本之文
制作助手	渡辺葉子／佐藤あさみ
制作進行	秋山浩之
文芸	外池省二
製作担当	望月真人