水着デザイナーで、自らもファションモデルを務める大原緑からの依頼。自分がデザインした新作「スーパーハイレッグ」を師匠の米沢から取り返して欲しい、とのこと。米沢はかつて水着デザイナー界の第一人者と言われた人物であったが、今や落ち目で、弟子の緑のデザインを盗作することでしか自身の名声を保てなかった。しかし、緑にスポンサーが付いて独立したことを妬み、乱暴な部下を使って緑がデザインした「スーパーハイレッグ」に関する全てを盗んでしまったのだ。
業界で実績の無い緑は泣き寝入りをしていたが、冴羽の協力で水着を取り戻し米沢のファッションショーをぶち壊す。米沢はデザイナーとしての命を絶たれた。取り戻した水着を使って開かれた緑のファッションショーは大盛況のまま幕を閉じる。緑は観客として来ていた冴羽に呟く。「ありがとう……冴羽さん……My sweet heart……」
依頼人との交渉に冴羽自らが出向き、香はあくまでサポート。アニメオリジナルエピソードゆえの自由度の高さからか、日暮裕一の脚本とも相まって無駄な演出が省かれており、初期作品に立ち返ったかのようなテンポの良さが感じられる。
自分がデザインした過激な水着「スーパーハイレッグ」を、これまた美人でスタイル抜群な自分が着ることで強烈にアピールする緑。自身が描かれた大きなポスターの前を歩く演出は、さながら海外ドラマのよう。緑は冴羽のことも熟知しており、ダーティな仕事を請け負う一方で、美人には滅法弱いことまでもしっかりと把握済であった。しかし、その派手な外見から「男には不自由しない」などと豪語するも、実はファーストキスすらもまだだった緑。米沢によって溺死寸前のところを冴羽に助けられ、マウストゥマウスの人工呼吸をされるも、それを「ファーストキス」と自覚してしまい頬を染める。緑としては、「『男には不自由しない』と言っておけば変な男が近寄らない」というある種の自己防衛だったのだが、この人工呼吸がきっかけで冴羽に強い恋心を芽生えさせるのであった。
一方、卑劣な手段で緑を妨害し、あまつさえ命までをも奪おうとする米沢。往年の名声はどこへやらで、今やファッションセンスは絶望的皆無であり落ち目になるのも当然。しかも男色。香を見て「男」と勘違いしてしまい、あまつさえ秘蔵の「ふんどし」をプレゼントしてしまうなど、最早ホモとしてのセンスも最悪。100tハンマーを喰らってしまうのであった。
Bパートの作画は西澤晋が担当。
セリフ
米沢「酷いわ酷いわ!どうしてぇ!?……ぐああああ!む、胸がある!女だ!汚らわしい〜」*「む、胸がある!女だ!」のところ、ドスが効いていて面白い
緑「形はどうあれ……私のファーストキスの相手は……冴羽さん……」
次回予告
冴羽「控えおろう!俺は神より遣わされし守護神なるぞ!」
香「何だ?アッチのほうに目覚めたの?」
冴羽「巫女さんの占いなのだ」
香「巫女?今時いたんだ?」
冴羽「何でも、彼女の命を狙う不届き者が現れたんで、僕ちゃんお呼び」
香「ふ〜ん、守護神ねえ……」
冴羽「エライんだぞ、俺」
香「神の遣いなら俗世間から足を洗って、美女ともおさらばだね」
冴羽「がぁ〜ん!シティーハンター『夏の夜のお告げ?!祈祷師に恋の手ほどき』」
香「絶対見てね!」
スタッフ
脚本 | 日暮裕一 |
---|---|
絵コンテ | こだま兼嗣 |
演出 | 江上潔 |
作画監督 | 北原健雄 |
原画 | 村中博美/西沢晋*3/中島美子/黄瀬和哉/山本佐和子 |
動画 | 福本千津子/四本忠司/スタジオ・ダブ/アニメ・アール/スタジオ ムー/スタジオMAX |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 千葉賢二 |
仕上 | スタジオ・ボギー/岡本直子/石丸好美/小川澄子/福島友子 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/清水隆夫/南沢貞子/影山誠哉 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
設定 | 山本之文 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 池部茂 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
本ページの情報は2020年2月時点のものです。
最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。