映画監督・柴田洋一の新作『思い出の渚』のヒロインオーディション開催に脅迫状が。冴羽は香と一緒に住み込みでボディーガードを務める。そこで冴羽はオーディション参加者の一人、鹿島悦子に出会う。悦子は女優業や主演俳優・日向トシオに興味は無く、父親である柴田に自分を見てもらいたい一心でオーディションに参加。母は柴田を愛しながらも周囲の反対で引き裂かれ、一人で悦子を生み育てた、亡くなった。
一連の脅迫事件は、日向トシオが所属する芸能プロの社長が、オーディションと映画を盛り上げるために仕組んだ狂言であることが判明。事件解決後、悦子は柴田と邂逅。しかし「あなたの娘です」と名乗れない悦子。だがそれは柴田も同じであった。立ち去っていく柴田を見送ることしかできない悦子。そこへ冴羽が背中を後押しして……。
柴田は自分が人生で唯一「本当の恋」をした女性との出会いを、純粋に映画化したいと企画。しかし、それを無粋に盛り上げようとする芸能プロダクションに乗せられるままヒロインオーディションを開催する。そして、悦子は亡き母が心から愛した男・柴田に自分を見てもらうためだけにオーディションに参加。柴田はこの全く気乗りのしないオーディションに、自分が心から愛し「本当の恋」をした女性の娘が参加しているとは知る由も無かった。親子がすれ違う瞬間に、下衆な狂言を企む芸能プロダクションを冴羽が成敗する。
オーディション会場の渚こそ、柴田と悦子の母が恋に落ちた場所であり、悦子が父親である柴田に出会う場所でもあった。二人を巡り合わせようとした冴羽の粋な計らいが心憎い。夕陽をバックに、悦子が喜びと希望を胸いっぱいにしながら、笑顔で柴田を追いかけるシーンで流れる「Get Wild」のイントロが感動を誘う。
原作
「思い出の渚」
セリフ
悦子「私は……ただ……娘と分かってくれなくても良い。ただ、私という女の子がいたという記憶を、監督に持ってもらえたら……それだけで……」
柴田「随分前のことだが、ここである人に出会ってね。最初で最後の『本当の恋』ってやつをね……したんだよ。だがその人とは、もう会うこともない。居場所さえ分からん。私が撮りたい映画と言うのはね、その時の私たちの話なんだ。あれから何年経つか……私を恨んでいるかもしれない。だが、あの頃の想いは嘘ではなかったと、彼女にそれを伝えたくてね。どこかできっと、この映画を観てくれたら……と」
冴羽「監督だってね、言えなかったのさ。自分が父親だってこと」
次回予告
香「お姫様の護衛なんて凄いじゃん!」
冴羽「お姫様、って、生まれて初めて山を降りたんだろ?都見物のお供、って感じ」
香「でも、リョウに依頼が来るんだもん、ただの都見物だけで済むわけないよね?」
冴羽「鋭い!戦闘ヘリには狙われる、誘拐されるわで、大そう難儀な都見物でござった……」
香「そりゃあご苦労じゃったのお」
冴羽「シティーハンター『山から姫が降りてくる 獠の長〜い一日』」
香「絶対見てね!」
キャスト
冴羽獠:神谷明/槇村香:伊倉一恵
悦子:江森浩子/柴田:岡部政明/小倉:西尾徳/社長:水鳥鉄夫/日向:堀川亮*1/チンピラ:西村智博*2/司会者:山寺宏一/男:小出和明/女の子たち:神代智恵*3、深見理佳*4、矢崎えりい、平山せい
スタッフ
脚本 | 遠藤明範 |
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絵コンテ | 港野洋介*5 |
演出 | 山口美浩 |
作画監督 | いのまたむつみ |
原画 | 古泉浩司/西村誠芳/高橋久美子/三島美代子/池原百合子 |
動画 | 四本忠司/鵜飼美樹/アニメ・アール/スタジオ天/スタジオMAY |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 松本真司 |
仕上 | スタジオ・ディーン/豊永真一/津茂谷知里/山本由美子/有田尚義 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/清水隆夫/南沢貞子/影山誠哉 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
設定 | 山本之文 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 南雅彦 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
本ページの情報は2020年2月時点のものです。
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