偶然出会ったモデル・星野アリサから一方的なアプローチを受けてボディーガードとなった冴羽であったが、怪しい連中に襲われるなど彼女の行動にいくつもの不審な点が。問い詰めてみれば、彼女は四井コンツェルンの御曹司・四井信一と激しい恋に落ちたが、親同士が決めた政略結婚により四井は別の女性に贈る数億円のダイヤを購入。アリサは嫉妬からダイヤを盗んだために狙われているのだという。
しかし真相は、四井がアリサへの想いを貫くためにダイヤを購入し、自らの手でアリサに贈りたかったのだという。冴羽は彼の想いが本心かどうかを確かめるため「1/6のロシアンルーレット」を挑むが、四井はマグナムの前から逃げることなくアリサへの愛を貫くのだった。
冴羽を色仕掛けでボディーガードにするアリサ。いかにも脈有りな形で利用するが、それは恋人への嫉妬を隠すための芝居であった。四井信一への嫉妬のあまり、ダイヤモンドを盗んでしまうアリサ。これは冒頭の演出ではあるが、彼女からは女スパイのような風格が漂う。アリサはこのダイヤを、自分ではなく政略結婚の相手へ贈るものだと思い込み、意固地になって返すのを拒否。しかしそれはアリサの勘違いであった。
四井が雇ったトラブルシューターのコネリー。銃を使用することもやぶさかではないが、口は達者でも腕のほうはからっきし。冴羽に良いように弄ばれて最後には逐電。屋良有作の情けない声も妙にマッチしている。四井は彼らを使ってダイヤとアリサを取り戻し、自らの手でアリサにダイヤを贈ろうと考えるのだが、そりゃ冴羽が言うように確かに「回りくどい」やり方だわな。真実を伝えるだけで良いはずなのに。それはともかく、四井の愛を確かめるため、一発だけ火薬を抜いた弾丸を装填したマグナムの「ロシアンルーレット」で四井を試す冴羽。四井は引き金を引く瞬間まで銃口の前から逃げることなく、アリサへの愛を叫ぶ。四井とアリサの愛を確認した冴羽。最初から最後まで、アリサに振り回されっぱなしの依頼であった。
演出ではいくつか見所もあって、まず、下着ショーに出演するモデルの楽屋から投げ出された冴羽に、ロッカーやゴミ箱などの荷物が積み重なっていく演出が”ルパン”チック。更に、コネリーが冴羽と初めて対峙した時に銃を抜くシーンが『ルパン三世PARTIII』6話でギャランコが次元との決闘の際に銃を構えるタイミングに酷似している。どちらもこだま兼嗣が絵コンテを担当している。また、冴羽が100tハンマーを防ぐシーンも!冴羽がハンマーを防ぐのは、今回が最初で最後か?
セリフ
冴羽「楽屋……つまり楽しい部屋。一度お邪魔しなくては」
香「ふふ〜ん♪全弾火薬が抜いてあったりして?」
次回予告
冴羽「ぎょえ〜!殺人蜂に刺された」
香「ほれ、解毒剤。でも、これまだ未完成なんだって」
冴羽「そういや何かしら急に体が……」
香「まあ、花嫁に手を出そうとしたバチが当たったと思って、完成するまでかずえさんを守ってやるんだね。そうじゃないと……」
冴羽「一生このまんま?嫌だわ獠ちゃん。レディハンターになんかなりたくな〜い!シティーハンター『毒バチブンブン!!空から花嫁降ってきた』」
香「絶対見てね!」
スタッフ
脚本 | 井上敏樹 |
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絵コンテ | こだま兼嗣 |
演出 | 今西隆志 |
作画監督 | 北原健雄 |
原画 | 古泉浩司/西村誠芳/遠藤栄一/山内貴美子 |
動画 | 山本みどり/岩長幸一/スタジオ・ディーン/スタジオムサシ/スタジオMAY |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 中山志甫子*2 |
仕上 | 遊民社/津田美加/光井朋夏/川口由美子/森美奈子/藤塚篤 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/清水隆夫/南沢貞子/影山誠哉 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
設定 | 山本之文 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 池部茂 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
本ページの情報は2020年2月時点のものです。
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