冴羽の部屋に突然やってくる子ども・奈々。突然「パパ!」と呼ばれ冴羽も香も驚きを隠せない。実は奈々の母親・玲子が、義父・吉田善一から奈々を守るため冴羽のもとへ預けたのだった。束の間の「親子」を楽しむ冴羽たちだったが、吉田の魔の手が迫る。吉田はとうとう自ら冴羽の部屋へまで乗り込み、奈々を連れ去ってしまう。
吉田も孫である奈々を溺愛しており、その愛情は玲子に勝るとも劣らぬものだった。しかし、奈々は吉田が玲子に向ける憎しみを敏感に感じ取り懐こうとはしなかった。吉田がそのことに気付き涙を流すとき、奈々は初めて吉田を受け入れるのだった。
冒頭、「MR.PRIVATE EYE」を口ずさむ香。今回は挿入歌無し。
小さな子ども・奈々に突然「パパ!」と呼ばれ困惑する冴羽。これにはさすがに香も混乱するが、束の間の「親子」を楽しむことに。遊園地や動物園に振り回され、冴羽はとうとう「グータラパパ」になってしまうのだった。
奈々を狙うのは依頼人・玲子の義父であり奈々にとっては祖父である吉田善一。大富豪であるが、息子と玲子との結婚には大反対で、息子が死んだ今もなお「息子を奪った」玲子に対し憎しみを抱いている。吉田家の跡を継がせるため、奈々を手に入れようと荒くれ者の手下を使って強硬手段に出るが、実は玲子と同じく奈々を大切に想う好々爺の一面もあり、冴羽はその「優しさ」を見抜いていた。だからこそ、奈々を吉田に預ける作戦を取る。奈々は玲子に懐いており、玲子と奈々を引き裂こうとする吉田の作戦は失敗。しかし、玲子に向ける憎しみよりも奈々に背かれた悲しみが勝り涙を流す吉田に、奈々はようやく心を許すのだった。
今回は、これまでキャラクターデザインに徹していた神村幸子が本格的に作画に参加。足が長くスマートでスタイルの良い登場キャラや奈々の表情の描き方など、北原健雄とは違った神村独特のタッチと色気が光る。香の描き方にも力を入れているように見える。ゲストには、『キャプテン翼』の大空翼役でおなじみの小粥よう子(日比野朱里)をゲストに迎え、また脇役にも渋い声優を揃えている。この当時は、まだ茶風林が本名(島沢弘隆)でクレジットされている。
おまけ
- ゲーム画面、『ドルアーガの塔』のパロディ?
- 吉田善一が用意したおもちゃ。『ドルアーガの塔』のカイの人形、イデオン、ネッシーを確認。
- 遊園地の汽車の先頭車両にいるサル。第29話にも同じような汽車が登場している。モデルとなっている遊園地があるのだろうか。
セリフ
香「やっぱり……本物のママには敵わないわね」
冴羽「子供の心は正直なものだな。醜いものには笑顔を見せない」
次回予告
冴羽「はあい香ちゃんニッコリ笑って〜いいなあ〜」
香「カメラなんか回して、何かのアルバイト?」
冴羽「とんでもない。人気キャスター礼子ちゃんのボディーガード兼カメラマンで〜す」
香「スイーパー辞めたのかと思った」
冴羽「いえいえ、礼子ちゃんとご一緒するにはこれが一番なんです」
香「魂胆ミエミエ。どうせ礼子さんばっか撮るんだ」
冴羽「まさかそんなこと……しちゃう僕」
香「やっぱし」
冴羽「シティーハンター『突撃美人キャスター 獠の(秘)モッコリ取材』」
香「絶対見てね!」
*「マル秘」は○の中に「秘」
スタッフ
脚本 | 外池省二 |
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絵コンテ | 神崎貢一 |
演出 | 藤本義孝*5 |
作画監督 | 神村幸子 |
原画 | 鈴木四郎/丹沢学*6/尾形雄二/横田智則/高橋久美子/三枝直/三島美代子/池原百合子 |
動画 | 山本みどり/福本千津子/アニメ・アール/スタジオ 天/玉沢動画舎 |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 中山志甫子*7 |
仕上 | 遊民社/津田美加/光井朋夏/川口由美子/森美奈子/藤塚篤 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/清水隆夫/南沢貞子/影山誠哉 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
メカニカルデザイン | 明貴美加 |
設定 | 秋山浩之 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 会田剣一 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
本ページの情報は2020年3月時点のものです。
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