シティーハンター47話「モッコリが特効薬?! 美女ハスラーと愛の球跡」

世間はビリヤードブーム。依頼人・岡野由里は外道ハスラー・銀次によって腕を負傷した父に代わり、自分の店「スターダスト」を賭けた試合に出場する。由里のボディーガードを行う冴羽は、肝心なときにいつもプレッシャーに潰されてしまう由里を励まし、心を開かせていく。

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銀次のプールバーでの乱闘シーン「FOOTSTEPS（歌：北代桃子）」。

1986年に公開された映画『ハスラー２』をきっかけに巻き起こったビリヤードブームを背景にした作品。依頼人・由里の父のライバルであったハスラー・銀次は、自分が落ち目になってからはイカサマ、暴力、脅迫といった非道な手段で各地のプールバーを買収。やがて由里の店「スターダスト」にも魔手を伸ばす。爆発物を仕込んだ球で由里の父の腕を負傷させ、ハスラー生命を奪った銀次。次の標的は娘の由里であるが、そこに立ちはだかるのがボディーガードの冴羽であった。ちなみに由里の父が入院しているのは、おなじみ「児玉総合病院」である。

由里は自分に与える緊張とプレッシャーが必要以上であるために、肝心なところでいつもミス。トップを取れる実力はあるものの、ビリヤードの大会はもちろん、勉強、スポーツにおいても常に二位が指定席であった。冴羽に出会った由里は、その美貌から冴羽流緊張の解し方（＝モッコリセクハラ）に見舞われるのだが、そんな冴羽の行動がきっかけでリラックスしていく。そして、心の中で常に冴羽を想うようになっていくのだった。それは、銀次との勝負中に冴羽が提案した「賭け」に応じたことにも表れている。

展開は「美女の依頼人が登場→冴羽と心を通わせる→冴羽の悪党退治→美女が冴羽を好きになる」の黄金パターン。第29話で自信を喪失しかけた村越さおりとのやりとりに似たシーンも登場。これこそ、悩む女性依頼人が冴羽に想いを寄せていくきっかけになるわけだけれども。そして何より今回は作画が絶好調。こだま、北原のラインに演出が今西隆志。原画にスタジオ・ムーの精鋭や高橋久美子といった猛者たちが揃っている。冴羽と由里がとても魅力的に描かれていて、特に由里の可愛さは、全シリーズを通したヒロインの中でもトップレベル。

今回から「島沢弘隆」から「茶風林」にクレジットが変更となっている。脚本のあまのまあは、この作品と『シティーハンター２』第19話「香ちゃん大活躍!!　思い出のワインで乾杯」の２作品のみに参加。

セリフ

香「ところがぎっちょん！プルーバーにはモッコリハイレッグ水着はおろか、トップレスまで流行ギャルがいっぱいなのよ！」＊この依頼に乗り気じゃない冴羽を焚きつけるためについた嘘だが、裏をかかれて恥をかくのであった。「ぎっちょん」って何？

冴羽「ほぉ、それがあんたらの正体か。ま、撃てるもんなら撃ってみるんだな。ただし、一発で仕留めることだ。さもなければ二発目を撃つとき、あんた地獄にいることになる」

冴羽「自分を信じてるからね。あんな連中にはやられない、って。君だって『店を渡さない』って言ったときは、自分を信じていたじゃないか」

由里「冴羽……リョウ……か……」＊試合前日の夜に冴羽に励まされた由里。この翌日から、何かが吹っ切れたように明るくなる

由里「失敗しても、冴羽さんのモ、モッコリがあると思うと、気が楽になって……やだぁ♪」

次回予告

香「危険だわ！こんな依頼」

冴羽「若き未亡人のガードマンだぜ？俺にピッタシ〜」

香「若いから危険なのよ。リョウの行動が目に浮かぶわ」

冴羽「だって22歳にして一生亡き夫の喪に服すなんて勿体無い！ここは一つ俺の力で」

香「泥棒退治が本業でしょ？」

冴羽「そんなの軽いって。やっぱ真澄ちゃんの心を開くのが俺の使命だな」

香「ほ〜らこれだ。しょうもないやつ」

冴羽「シティーハンター『春よこい恋未亡人！　さあ喪服をぬいで…』」

香「絶対見てね！」

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キャスト

冴羽獠：神谷明／槇村香：伊倉一恵

由里：松原雅子／岡野：村松康雄／銀次：木原正二郎／バーテン：山寺宏一／手下A：田原アルノ／手下B：茶風林／手下C：梁田清之／女たち：矢崎えりい、林玉緒

スタッフ

脚本	あまのまあ
絵コンテ	こだま兼嗣
演出	今西隆志
作画監督	北原健雄
原画	村中博美／中島美子／黄瀬和哉／からしまひろゆき*1／喜安典子／高橋久美子／三島美代子／池原百合子
動画	網野佳子／島田悌三／春日久美子／四本忠司／高橋陽子／スタジオMAY
動画チェック	石井康雄
色指定	千葉賢二
仕上	スタジオ・ボギー／菊池博子／瀬古由布子／渡辺貴士／勝野寛史
特効	千場豊(マリックス）
背景	獏プロダクション／本田修／中原英統／西村康浩／服部一広／佐藤和寛／平川信之
撮影	旭プロダクション／長谷川洋一／末弘孝史／福田寛／土岐浩司
編集	鶴渕映画
タイトル	マキ・プロ
効果	松田昭彦（フィズサウンド）
整音	大城久典
音響制作	オーディオ・プランニング・ユー
録音スタジオ	A・P・Uスタジオ
現像	東京現像所
メカニカルデザイン	明貴美加
設定	秋山浩之
制作助手	渡辺葉子／佐藤あさみ
制作進行	和賀健夫
文芸	外池省二
製作担当	望月真人