命を狙われていると思しき女優・佐藤由美子のボディーガードを行うことになった冴羽。彼女は最愛の恋人と死に別れたショックから、女優のまま死のうと撮影中に殺してもらうため自ら殺し屋を雇っていたのだ。殺し屋の名は「海坊主」。冴羽とは旧知の凄腕だ。
由美子のガードの最中、海坊主の銃弾を胸に受けてしまう冴羽。追い詰めてくる海坊主を、死んだ恋人だと思いマグナムのトリガーを引く由美子。引きずっていた恋人への想いは完全に断ち切られ、彼女は再び生への希望を見出していった。
殺し屋「海坊主」から由美子をガードする冴羽だが、冴羽と海坊主は元々旧知の間柄で、お互いの手の内を知り尽くしていたのだった。冴羽と会食する海坊主。冴羽から由美子についての情報を聞き取る。そして、海坊主自身も正道の殺し屋で、更に由美子の大ファンであり殺す気は毛頭無かった。由美子の苦悩を冴羽を通して聞かされた海坊主は、由美子の心を開かせるために冴羽と共同して一芝居打つことに。
と言うわけで、準レギュラー海坊主が登場。ダンプやバズーカなど、巨体に似合う大型兵器を扱うのは今後も同じ。槇村退場後、次々と準レギュラーが登場していくのでお楽しみに。また、今回から脇役に山寺宏一が登場。『シティーハンター2』まで脇役で出演し続ける長いお付き合いに。梁田清之はまだ登場しない。神代智恵*1は今回お休み。
今回からは香が仕事を持ってくるのだが、まだ依頼人や冴羽の行動に直接係わるようなことはしない。だから今回の「100tハンマー」は由美子が担当。その由美子役には戸田恵子を起用。同じ北条司作品の『キャッツ・アイ』で、主人公である来生瞳役を演じていた。これで、来生三姉妹を演じた女性声優(藤田淑子、戸田恵子、坂本千夏)は全て登場を果たしたことになる。
コミカルシーン用にアレンジされた「愛よ消えないで」のインストゥルメンタルや、今後頻繁に使われるコメディパート用の曲も初登場するなど作品トーンの変化が顕著に見受けられる。スタジオライブによって描かれた大袈裟なドタバタコメディも気忙しい。神志那弘志はこの作品で初めて作画監督を手がけたそう。原画のメンバーを見ると「いんどり小屋」のメンバーで抜群のチームワークで仕上げられた作画は必見。
原作
「裸足の女優」「撮影所パニック!」「ゆれる心」「亡霊を撃て!」
セリフ
香「やめんかい!走る色情狂!」
冴羽「また、死にたくなった呼んでくれ。女性へのアフターサービスは、万全なんだ」
次回予告
冴羽「やだもんね。男からの依頼なんて。僕一抜けた」
香「そう言うなって」
冴羽「一度死んだことになってるおっさんが、何でもう一回殺されたフリなんかしたいわけ?」
香「それもこれも、みんな道子ちゃんのためなのだ」
冴羽「は?あぁそう。そういうことなら、一芝居打っちゃお、僕」
香「ほほお」
冴羽「道子ちゃん、指きりしましょ。お兄さんがきっと、パパを連れてきてあげるよ」
香「……あんたロリコンだったんだ」
冴羽「次回『心ふるえる銃声』」
香「『悲しきロンリーガール』」
キャスト
冴羽獠:神谷明/槇村香:伊倉一恵
由美子:戸田恵子/海坊主:玄田哲章/渡辺社長:筈見純/監督:神山卓三/加納:堀内賢雄/助監督:菅原正志/役者:山寺宏一
スタッフ
脚本 | 武上純希 |
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絵コンテ | こだま兼嗣 |
演出 | 江上潔 |
作画監督 | 神志那弘志 |
原画 | 松下浩美/小林早苗/山内則康/松村靖之/只野和子*2 |
動画 | スタジオライブ/松本明子/星野紀美子/西川秀明/武田ミユキ/飯田倫也/山下文広 |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 松本真司 |
仕上 | スタジオ・ディーン/豊永真一/津茂谷知里/山本由美子/有田尚義 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | 獏プロダクション/本田修/本田利恵/中原英統/平田秀一/平川栄治/西村康浩/もたい智恵子 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
設定 | 山本之文 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 池部茂 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
本ページの情報は2020年2月時点のものです。
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