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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

FF7Rをクリアしました。ネタバレしながら感想を書いていきます。

FF7R、クリアしました。ゆっくりじっくりとプレイしながらだったので、トータルのプレイ時間は50時間くらいかな?久しぶりに楽しめたゲームでした。

この後、やりこみ要素(トロフィー獲得要素)があるのでもう少し続けますが、ミッドガル脱出編だけでこれだけのボリュームと演出が盛り込まれているのですから、続編は一体どういう作品ができ上がってくるのか。非常に楽しみであると共に、待ち遠しくて仕方がありません。叶うなら、このまま待たずに続編をプレイしたい。そんなテンションです。

さて、このFF7Rは原作の『FF7』といくつかの相違があります。アニヤンやローチェをはじめとした新キャラや、ミッドガル編のボリュームが増したことによる既存キャラクターの掘り下げに関連した新設定など。こうした新しい要素によって、ミッドガル編以降の展開が変わってくるのでは…という予想が、一部でささやかれています。
僕はFF7シリーズは原作の『FF7』しかプレイしたことがないので、他の派生した作品のストーリーとかバックボーンなんかは全然知りません。だから、FF7シリーズの様々な作品を複合的に考察して…といったことはできませんが、少なくとも原作と今作との違いだけを考えても、「これは未来が変わるんじゃね?」って思えるところがいくつかありました。

個人的に感じたところでは、

ビッグスたちの生存?

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この後、死亡したと思われていたビッグスだったが…
七番街の支柱で死んだと思われていたビッグスが生存していた。クラウドが看取ったはずなのに…?それに、目が覚めたビッグス自身も「なぜ?」といった不思議な表情をしていた。ちなみに、同じ部屋にはジェシーが身に付けていたと思われるバンダナとグローブ?が置かれているが、それが生存の証なのか形見なのかは不明。ジェシー自身もなぜか助かったものの、バンダナとグローブを置いてどこかへ旅立った可能性も。
ただ、ウェッジについては神羅ビルでフィーラーたちに押し流され、そのままガラス窓を突き破る音が聞こえていたので、高層から転落していたとしたら落命しているかもしれない。

ザックスの生存?

『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』で、大量の神羅兵を相手に致命傷を負わされ死亡するザックスが生存する。本人も「勝った…嘘だろ」と驚くのだが、これでザックスがクラウドと同じ時間軸で生存している可能性が出てきた。原作にはなかった展開なので、これがどういう意味を持つのか。
なお、この時にザックスがクラウドと共に歩いているのだが、その横をすれ違うかたちでクラウドとエアリスが歩いていく。クラウドは真っすぐ歩いていくのだけれど、エアリスはすれ違うザックスを、少し気にするような雰囲気を見せる。

運命の番人フィーラーの存在

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クラウドたちの行く手を遮るフィーラー。その正体と目的は?
星が辿る運命に逆らおうとする者の前に立ちふさがる、運命の番人フィーラー。もちろん、クラウドたちにも星の運命に準じたそれぞれの「運命」を持ち、ストーリーでも本来の運命に逆らおうとした際にフィーラーが現れ行動を遮る。最終章であるチャプター18で現れる「フィーラー・プラエコ」は運命の集合体で、クラウドたちが撃破していくたびに運命を切り開く=運命を変える、といった作用をもたらしているように見えた。
特に、フィーラーの一部を破壊する際に挿入される「星に向かうメテオ」「落命するエアリス」をにおわせる映像は、まさしく原作における星が辿る運命の流れそのものだけれども、その運命の一部を打ち破ったことで、別の可能性が生まれてきた、ということにはならないだろうか。つまりは、クラウドたちが本来受け入れるべき運命に抗い、打ち破ったことで、星を救うために犠牲になる人々、星を滅ぼそうとするものたち、滅びの道を辿るしかない星そのものの運命、これらの「あらかじめ定められた運命」に変化が生じたのではないだろうか。そしてそれが、本来死んでいたはずのビッグスやザックスの生存に繋がっているとは言えないだろうか。

星が消える7秒前

チャプター18でセフィロスを倒した後、クラウドはセフィロスと「この世界の最先端」で対峙する。恐らくは「時間軸としての最先端」という意味で、遥か遥か未来、何もかもが枯れ果て荒廃した大地しか残っていない場所で、セフィロスは空を見上げて「この星はもうすぐあの一部になるそうだ」「そんなのは嫌だ」とつぶやく。つまり、この場所は星の寿命が尽きて宇宙の塵へと還る直前の時間で止まったままの空間、といったところだろうか。
セフィロスはそこでクラウドに対し「一緒に来い」「お前を失いたくはない」「運命を変えろ」というセリフを投げかけるが、クラウドは拒否をして剣を交える。

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ミッドガルハイウェイで「運命の壁」に入る時、エアリスは躊躇します。みんなの運命がどうなってしまうか分からない、と。運命の壁に入りフィーラーを撃破することで、本人たちの運命がどう変わってしまうか分からない。本来、生存するはずの人間が、死んでしまうかもしれない。星の運命さえも変わってしまうかもしれない。だから、エアリスは不安だったのかもしれません。
ただ、そう考えると、エアリスはメンバーそれぞれの運命をある程度把握しているのではないかと思われます。七番街のプレートが落ちる時も、クラウドやティファが「まさかプレートを落とすなんて」と言っている中、エアリスだけはプレートが落ちることを確信していました。それは、下水道を進んでいる途中のエアリスとティファのやり取りから見ても、既に分かっていたかのようでした。単に勘が良いというわけではなく、まるで七番街の運命そのものをあらかじめ知っていたかのようでした*1

チャプター9の冒頭では、エアリスを追おうとしたクラウドが、一瞬の頭痛の後に目から一筋の涙を流すシーンがあります。クラウドは突然流れたこの涙に「なぜ?」という表情を浮かべます。これはエアリスが見せているのか、それともライフストリーム(=星そのもの)が見せているのかは分かりませんが、クラウドはこの時に、エアリスが死ぬ運命を、理由は分からないまま直観的に感じ、無意識な悲しみだけが感情が入り込んできた結果、涙を流したのではないかと思うのです。
そう考えると、前述の「星に向かうメテオ」「落命するエアリス」をにおわせる映像は、ライフストリームが見せているとも言えるのではないでしょうか。ライフストリームが、「お前たちがこれから辿る今のままの運命はこれだ」という少し先の未来を見せているのかもしれないし、その運命や未来をエアリスは既に把握しているのだけれども、運命の壁でのクラウドたちやセフィロスの行動によって、ライフストリームが見せる星の未来が変わってきた(白紙になった)とも考えられます。

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エアリスは❝この世界❞と❝運命❞についてどこまで知っているのか。

一方で、セフィロスも星の運命について把握している可能性があります。クラウドに対して「運命を変えろ」とつぶやくのは、今のままのクラウドが歩む運命を知っているからこそだと思いますし。それに、クラウドに対して再三再四「お前は誰も守れない」という言葉を突きつけています。
それは、過去に起きたニブルヘイム事件のことを言っているのか、それともこれから起こる運命のことを言っているのか。セフィロスがこれから起こる運命を既に把握しているのであれば、クラウドが、アバランチのメンバーはもちろん、セフィロスからエアリスを守れないことも知っているだろうし、このままだとひょっとしたらティファのことも、そして自分自身のことさえも守れないことさえも知っているのかもしれません。このままの運命では、エアリスを守れず、クラウドは自分自身さえも失ってしまう。だから、「一緒に来い」「お前を失いたくはない」「運命を変えろ」とささやきかけたのだと思います。正確には、「運命を変え続けろ」という意味だとは思いますが。

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今作のセフィロスの意図とは

もしかしたら、メテオで星が破壊されるという運命の流れが変わり、メテオ以外の何かが原因で星が破壊されることとなり、それを阻止するために、今回生存した人物が重要な役割を担うようになる…といったことも考えていました。ただ、今のクラウドたちの運命だと、何をしようにも「星が消える」運命を覆すことができない。「星が消える7秒前」も存在し続ける。セフィロスはクラウドに対して一見、背中を押すような言葉を投げかけているように見えますが、セフィロスはクラウドのことを案じた上で「運命を変えろ」とは言っていないと思います。彼は星を守るためならどんな犠牲も厭わないので、クラウドたちのことを「星を守るための生贄」程度にしか考えていないのかもしれません。

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星の消滅を阻止したいセフィロス。それはエアリスも同じ想いのはずだが、エアリスはセフィロスを「本当の敵」と語る。

また、運命の壁を前にしてエアリスが「ここからは、まったくの白紙」みたいなセリフを言っていたと思います。それは、前述の「躊躇」につながるわけですが。そして、運命の壁の中のフィールドは「運命の特異点」という名前でした。ここでの、この世界のクラウドたちの行動や想いが今後の運命を決めていく。それは、別の時間軸なり世界線なりで展開している運命とはまったく違う運命として完成されていくのでしょう。エアリスにとってもセフィロスにとっても、これからはどうなるか分からない白紙の運命ということになります。まったく分からないこの星の「白紙の運命」に対して、エアリスは不安に感じ、セフィロスは大きな興味を抱いている。ザックスとすれ違う際のエアリスの表情が悲しかったのは、運命の壁での出来事によって別の運命が作用し始めたことを感じ取ったからなのかもしれません。ひょっとしたら、自分の代わりに別の誰かが犠牲になるかもしれない。そしてそれは、エアリスにとって大切な人である可能性が…。だからこそなのか、セフィロスはクラウドに「運命を変えろ(変え続けろ)」という言葉を与えるのだと思います。

もっと極端なことを言えば、エアリスとセフィロスは「星そのもの=ライフストリーム」なのかもしれません。ライフストリームは死んだ命の知識やエネルギーが星の胎内へと流れ込み、また新しい命を生み出すエネルギーですが、エアリスもセフィロスも別の時間軸や世界線で死を繰り返し、その知識やエネルギーが蓄えられた状態でFF7Rの時間軸へ入り込み、FF7Rのクラウドたちを自分の目的のために導いている。そういう可能性もあると思います。エアリスもセフィロスも星を救いたいという意思はある。ただ、その目的や手段が違う。星そのものの運命はセフィロスが握っていて、フィーラーを操ることもできる。エアリスは星の運命をセフィロスの思いどおりにさせたくないから、クラウドたちと一緒に(セフィロスが握る星の運命=フィーラーに)抗おうとする。セフィロスとしても、今のままでは星が滅ぶことは避けられないので、星が滅ぶ運命を回避するために、FF7Rのクラウドに「運命を変えろ」と語りかける。そして、実際に運命は変化し始めてきた。別の未来が見えてきた可能性があります。

クラウドたちが運命の壁に入り、運命の特異点でフィーラーたちを撃破するまでは、ビッグスは死んだままで、恐らくザックスも死んでいた運命だったと思います。もし、クラウドたちが運命の壁に入らず、そのままハイウェイを抜けていたら、星の運命や寿命といったものはもっと変化していたかもしれない。クラウドたちが運命の特異点で、あらかじめ決められていた「星と共に受け入れるべき運命」に抵抗したことで、別の未来「白紙の運命」が開けた可能性があります。そしてそれは、今までのFF7シリーズで描かれなかったまったく新しい未来になる可能性があると言えるでしょう。

続編も、恐らくは原作のFF7をベースに物語は展開していくと思いますが、もしかしたら要所要所で新しい展開が待っているかもしれません。単なる「リメイク」ではない、リメイクなんだけど完全に新しいストーリーが展開される可能性がある。それはそれで、とても良いことだと思っています。

gamewith.jp

ff7thheaven.jimdofree.com

このサイトも、読んでいくと面白いです。エアリスが滅びゆく星の運命をハッピーエンドにしたくて、ライフストリームから時空を超える力を得て、何度も何度も『FF7』の世界をやり直している。セフィロスも星を救うという目的は同じだが、星自体を宇宙を巡る船としたいがために、エアリスの行動を阻止している…という説。確かにこれなら、エアリスとセフィロスの何もかもを見通しているようなセリフも、納得がいきます。

ただ、僕が書いた予想とか、このサイトで書かれている考察も含めてですが、既に『ドラクエ11』という大作タイトルで「ハッピーエンドのために物語をやり直す」ってことをしてしまっているし、タイムリープモノは少しくどすぎやしませんかね…って思うんです。最近の流行なのかな?いや、こういう話はもっと昔からあったと思ったけども。寺沢武一原作の『コブラ』でもありましたよね。過去に戻ってもう一度やり直す、とか、いろんな時間や世界を旅行する、とか。そう思うとタイムリープモノは割と使い古されたアイデアでもあるので、もう少し捻りのある展開というか、プレイヤーの予想を上回るような展開が待っているような気がします。

とにかく続編が楽しみです。早く遊びたい!

ファイナルファンタジーVII リメイク - PS4

ファイナルファンタジーVII リメイク - PS4

  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: Video Game

*1:できるだけ本当の運命を語ろうとはしないエアリスだが、人名救助を促すためマーレには「プレートが落ちる」ことを告げる。