貸しビル業・鬼怒川大造が宝石「クレオパトラの微笑」を盗まれた。その価値15億とも言われる宝石強盗事件発生と同時に、冴羽に舞い込む美女からの依頼。依頼人・三崎彩は冴羽に宝石店への強盗共犯を依頼するが、本当の目的は宝石店にある「クレオパトラの微笑」。宝石店が窃盗団一味のアジトであることを知っていた彩の正体は、世界を舞台に活躍する保険スイーパーだったのだ。
「クレオパトラの微笑」に掛けられた保険金と、「クレオパトラの微笑」の二重取りを画策する鬼怒川に誘拐された彩。起死回生のカギは…香のバズーカ!?
宝石店潜入の彩と冴羽のシーン「WANT YOUR LOVE(歌:北代桃子)」。ビル崩壊シーン「FOOTSTEPS(歌:北代桃子)」。彩が宝石店のデータをパソコンで調べるシーン、初登場の劇判か。
前回の横尾まりに続き、今回は山田栄子をゲストに迎えた。豪華なゲストが続く。山田栄子と言えば、この頃は『アニメ三銃士』のアラミス役で人気を得ていた頃だろうか。神谷明とは、その『アニメ三銃士』や『オヨネコぶーにゃん』で共演している。
ナイスバディをビキニで包み、むっちりとした大きなお尻を隠したボトムに「XYZ」と書いて自室を覗かせる挑発的な依頼方法をしてくる三崎彩。超美人のインテリで、性格はまるで女王様。冴羽をパートナーに選び、なんと宝石店への強盗を依頼してくる。その方法も、手榴弾やバズーカを使うなどかなり過激で荒っぽいやり方だが、彼女は冴羽とご同業の「保険スイーパー」であったのだ。
保険会社の依頼で高額の保険が掛かった盗品を取り戻すのが彩の仕事であり、盗品が持ち主の手に戻れば保険会社は保険金を払わずに済むという仕組み。ところが鬼怒川は、「クレオパトラの微笑」と、これに掛けた保険金20億円の二重取りを企み冴羽と彩の口を封じる計画に出る。こうなることを予想していた冴羽、香にバズーカを持たせて鬼怒川のビルに潜入させる。ビルの大黒柱を撃ち抜いてしまった香。見事?冴羽と彩を救出するのだった。
今回は彩が冴羽を「パートナー」に選ぶところから始まる。彩は香を煽てて利用することによって、冴羽を「自分にとって都合の良いパートナー」にしようと目論むのだが、事件が解決へ向かうに連れて、冴羽と香の「パートナー」としての絆が強いことを実感し、身を引いていく。お互い、知らない間に命を預けるほど信頼し合うようになっている冴羽と香に、さすがの彩でさえも割り込むことはできなかったようだ。冴羽と香の絆は、確実に強くなっている。
作画は第35話と同様アウベックのメンバーが中心となっているが、こだま兼嗣のレイアウトと神村幸子の作監修正がしっかりと細部にまで行き渡っている。また、宝石店の金庫の扉に驚く香のシーン(「ほえ〜、この金庫を破るっていうの?」)など、高橋久美子の仕事が目立つ回でもあった。空港でのラストシーン、第34話のラストシーンをそのまま流用している。
セリフ
彩「あなたほどのプロが自分で使う銃火器を任せるとは、随分信頼しているのねえ?」*これに対し冴羽はしどろもどろになりながら「友達の妹」であることで言い訳をしているが、パートナーとしての信頼感は強まっている。
冴羽「フッ……プロの上前を撥ねようってんだ。それなりの落とし前を、着けてもらうのさ」
彩「何てコンビかしら……お互い命も預けられるほど信頼し合ってるなんて。ふっ……どうやら私が入り込む余地、無さそうね」
次回予告
香「大ニュース!隣に探偵社がオープンしちゃった……」
冴羽「R・Nってのは麗香・野上。冴子の妹じゃない!」
香「どおりで図々しいと思った」
冴羽「姉譲りだな、あの性格は」
香「本当、仕事の押し付け方もそっくしね」
冴羽「でもね、バストは麗香のほうが……」
香「黙れ!下手に近づくと尻に敷かれるぜ?」
冴羽「もう遅い〜。な〜んちゃって。シティーハンター『冴子の妹は女探偵(前編)-翔んだ女(パッションレディー)の大胆秘密』」
香「絶対見てね!」
*「パッション」とは、スポンサー企業である浅田飴の商品のこと。劇中にも小物として数多く出てきています。
スタッフ
脚本 | 日暮裕一 |
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絵コンテ | こだま兼嗣 |
演出 | 藤本義孝*2 |
作画監督 | 神村幸子 |
原画 | 高橋久美子/宇都木勇/石丸賢一/渡辺嘉己/木下裕孝/鈴木順八/清水勝祐/河村明夫/三島美代子/池原百合子 |
動画 | 山本みどり/四本忠司/アウベック/スタジオ・ライブ/スタジオ夢民/スタジオMAY |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 持田武*3 |
仕上 | スタジオディーン/新井こずえ/山本由美子/堀井まつ子/手塚悦子/村越清美 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | 獏プロダクション/本田修/本田利恵/中原英統/平川栄治/西村康浩/服部一広 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
メカニカルデザイン | 明貴美加 |
設定 | 秋山浩之 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 星野匡章 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
本ページの情報は2020年3月時点のものです。
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