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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

ルパン三世PARTIII 第33話「天才少年の危険な遊び」

脚本:宮下隼一 絵コンテ・演出:荻原露光 作画監督:柳野龍男 曽我部孝

ニューヨークの世界一高い場所で世界一高い宝石を世界一の金持ちに売るマッキントッシュジュエリーが今回の標的。しかし要塞と化したマッキントッシュ財団の本拠地でもあるこのビルに忍び込む術に頭を悩ますルパンたち。そこへ誘拐事件を追う銭形警部が登場。この事件に巻き込まれたルパンは一人の少年ミハイルと知り合うことに。ルパンオタクのミハイルは勝手にルパンファミリーに加入してしまい、大仕事を控えたルパンたちにとって大迷惑。そこへ峰不二子登場しミハイルを連れて行く。ミハイルは海水を真水に変える装置を開発し、国家から処刑された反体制科学者ウラジミール・カザノフの一人息子だったのだ。その発明データをミハイルが握っていることを知る。この発明データを狙うのが、マッキントッシュその人だった。不二子とミハイルはマッキントッシュ一味に狙われミハイルはさらわれてしまう。隣接するビルの解体爆破を利用してマッキントッシュビルに潜入したルパンは、ミハイルを助け宝石全ても戴き。不二子はミハイルのマネージャーとなって援助資金を前ににんまり。

ルパンたちのキャラクターデザインが今回から完全に一新されている。ストーリーは、予期せぬ事件が黒幕と繋がっていく展開。今回銭形警部は国連の雇われ警部となりミハイルを警護。直接的にはルパンを追わず登場は前半のみ。難攻不落のマッキントッシュビルへの潜入に、ビル解体爆破を利用し換気を逆流させるトリックはなかなか面白い。海水を真水に変えるデータは、ミハイルの頭の中に全て詰まっていた。好奇心いっぱいのお年頃のミハイル。ルパンの盗みのテクニックを間近で見たのは良い思い出になっただろう。不二子も何だかんだで子供に優しいのだった。ミハイル役は「一休さん」であり「来生泪」である藤田淑子マッキントッシュ役は梶哲也。藤田淑子増山江威子。「一休さん」と「伊予の局」として旧知の仲であるこの二人の掛け合いも軽妙。なお、増山は既にキャッツ・アイにおいて「ルパンの花嫁」役でゲスト出演している。脚本は『特捜最前線』『西部警察』などの刑事モノから、『特捜ロボジャンパーソン』など特撮ヒーローモノまで幅広く手がけている宮下隼一が初執筆。当時は『キャッツ・アイ』も担当していた。現在は『幕末機関説 いろはにほへと』のシリーズ構成として活躍中。

ミハイルの豆知識 ルパンの犯行声明文
世界中のお宝は、みんな俺のポケットの中さ」
1978年パリのオレーヌ銀行をやっつけた後、ルモンドに送りつけたもの。
「鷲は羽ばたいた。今自由の翼を与えられて」
1982年ロンドンのブライトン美術館から「黄金の鷲の像」を盗み出した時のもの。

ルパン三世 PARTIII Disc.7 [DVD]

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